柿の古木のなかで黒い紋様が現れた材を「黒柿」と呼ぶ。黒柿はどの木にも出てくるものではなく、貴重な材として古来、珍重されてきた。ここで紹介するのは、国産の黒柿で作った香筒(線香入れ)である。自然乾燥、人工乾燥、養生期間と、年月をかけた無垢の黒柿をくり貫いて作った一本である。
この世にふたつとない紋様、その合わせ目がピタリと合う精緻な作りに職人の魂を見る。線香を傷めることなく持ち運べる、島根県出雲地方の工芸の逸品だ。
【今日の逸品】
黒柿の丸香筒
おかや木芸(日本)
12,960円(消費税8%込み)