近年は、結婚式のスタイルも多様化しており、「何に重きを置くのか」は人それぞれです。例えば、「大勢の人から祝福を受け、盛大に盛り上がりたい」という方もいれば、「少人数婚で、温かいパーティーを開催したい」など、結婚式に対する目的も異なります。

親世代の結婚式といえば、ゲストを大勢招待する形式が一般的でした。それ故、子どもたちが身内だけの結婚式を希望している場合、不安に思うことがあるかもしれません。しかし、人数が少ないからこそ、ゲストに丁寧な対応ができるのも、身内だけの結婚式ならではの良さでもあります。

本記事では、近年増えている「身内だけの結婚式」の形式やメリット、開催にあたっての注意点をご紹介します。

目次
身内だけの結婚式とは
身内だけの結婚式のスタイル
身内だけの結婚式がおすすめの理由
身内だけの結婚式の注意点
最後に

身内だけの結婚式とは

「身内だけの結婚式」とは、両親や兄弟、親族のみを招いて行なう結婚式のことです。両親のみを招く場合もあれば、普段あまり付き合いのない親族まで招待するなど、明確な定義はありません。一般的な結婚式会場で開催することが多いですが、海外や国内リゾート地で、旅行を兼ねる式を選ぶ方もいらっしゃいます。

親族の数により若干の違いはありますが、一般的には10人から30人までの規模であることが多い印象です。数が少ないことから、「少人数婚」や「家族婚」と呼ばれることもあります。

一般的な結婚式では、両親や親族は「主催者」としての立ち位置になるため、当日新郎新婦と関わる機会は少ないものです。子どもたちが、「今までお世話になった両親や親族に、きちんと感謝を伝える結婚式にしたい」と考える場合、ゲストとの距離感の近い身内だけの結婚式はおすすめです。

親としても外部のゲストに気を遣う必要がなく、式に集中できるのも、身内だけの結婚式の魅力といえるでしょう。

身内だけの結婚式が増加している背景

今までの結婚式といえば、「ゲストを大勢招いて、盛りだくさんの演出をするもの」という考え方が主流でした。本人たちが主役でありながら、結婚式はどこか「家や属する集団を結びつける機会」としての役割が強かった印象です。

しかし、最近の考え方として「世間体よりも、自分たちらしさを重視したい」といった考え方が増加傾向にあります。結婚式に限定せず、日々の暮らしや仕事、結婚、育児に関しても「本当に大切なものを、大切にしたい」と考える方が増えていることが、身内だけの結婚式が増えている背景といえるのかもしれません。

身内だけの結婚式スタイル

一口に身内だけの結婚式といっても、そのスタイルもさまざまです。新郎新婦が身内だけの結婚式を希望している場合、親としては「どこまでの親族を招待するのか」は話し合いたいポイントです。ある程度の人数を決定できたら、それに見合う結婚式のスタイルを決めていきましょう。

ここでは、身内だけの結婚式で多いパターンを4つご紹介します。

式のみ

指輪交換、誓いの言葉などを盛り込んだ、シンプルな儀式だけを行なうスタイルです。この場合、ゲストは両親や兄弟姉妹のみの、少人数であるケースが多い印象です。

「少人数で式だけなんて、寂しいのでは…」と思われるかもしれません。しかし、祝福の拍手やフラワーシャワーなど、スタッフが参加する会場がほとんどなので、意外と賑やかな雰囲気になります。

せっかく両家が集まる機会なので、式だけではなく、集合写真撮影や親族紹介を進行に取り入れるのも良いでしょう。

食事会のみ

まれに、式はなしで食事会のみ開催されることもあります。食事会とはいっても、特別な空間と料理や音楽で、普段とは異なる雰囲気を楽しめます。

人数が少なければ、ゲストにそれぞれ自己紹介してもらうのもおすすめです。場が和んで、ゲスト同士の会話が生まれるきっかけになるかもしれません。

式と食事会

身内だけの結婚式の中でも、「式と食事会」がセットされているものが一般的なスタイルです。食事会の内容は、ゲストをどこまで招待するかによって若干の違いがあることが多く、

・親や兄弟姉妹だけの場合=歓談メインの食事会
・親族を招待する場合=演出がある披露宴のような食事会

のように、分けられている印象です。

フォトウエディング

フォトウエディングは、単に衣装を着て撮影するだけではありません。工夫次第で、挙式さながらの雰囲気の写真を撮影することも可能です。例えば、指輪交換など、挙式中の演出を撮影してもらうとより結婚式感が演出できます。

結婚するカップルの中には「片方の親から結婚を反対された」など、さまざまな事情で、両家が集うのが難しいケースもあるでしょう。そのような場合、結婚式をあきらめる方がいらっしゃるかもしれません。

フォトウエディングであれば、必ず両家が集う必要はありません。参加希望の家族だけ、撮影に参加できます。「式はしないけれど、写真で記念に残しておきたい」とお考えの方には、フォトウエディングがおすすめです。

身内だけの結婚式がおすすめの理由

「本当に大切な人たちだけに祝福して欲しい」や「晴れがましい結婚式はしたくない」など、身内だけの結婚式を選ぶ理由はさまざまです。

ここでは、身内だけの結婚式のメリット3つをご紹介します。

アットホームな式に

身内だけの結婚式、最大の魅力は、「アットホームな式が叶うこと」。人数が少ないので、新郎新婦もゲスト全員と撮影や会話を楽しむことができます。全員の距離感が近いことが、身内だけの結婚式のメリットといえるでしょう。

親としては、新郎新婦から一人一人に感謝の気持ちをスピーチで伝えたり、手紙を添えるようアドバイスしても良いかもしれません。ゲストに丁寧な対応ができるのも、少人数の結婚式だからこそです。

費用を抑えることができる

選ぶ結婚式のスタイルにもよりますが、一般的に身内だけの結婚式の場合、大規模の結婚式より費用は抑えられることが多いようです。

具体的には、「飲食代」「引き出物代」「招待状にかかる費用」のように、ゲストひとりひとりにかかる費用が抑えられます。身内だけの結婚式では、お色直しをしないケースが多いので、衣装代や美容代の節約にもつながります。

事前準備が比較的簡単

一般的な結婚式では、席決めや招待状など、何かと準備も盛りだくさんです。身内だけの結婚式の場合、人数が少ないので準備も少なくて済みます。

また、少人数だからこそ、ゲストに合わせて引き出物を選ぶことが可能です。それぞれの顔を思い浮かべながら、本当に喜んで頂けそうなものを贈れるのは、贈る側にとっても嬉しいものです。親の方が親族については詳しいことが多いので、それぞれのゲストにふさわしい引き出物をアドバイスしてあげるのも良いでしょう。

身内だけの結婚式の注意点

一般的な結婚式と比較すると、気軽な印象の身内だけの結婚式ですが、注意点もあります。事前に、子どもたちにどのような内容なのかを聞いておくと、避けられることもあるかもしれません。

ここでは、身内だけの結婚式の開催にあたって、気を付けておきたいポイントを2つご紹介します。

ただの食事会になる可能性がある

身内だけだといって、食事会中の演出を省略しすぎるのは考えものです。何も演出がない場合、メリハリのないただの食事会になる可能性があります。

例えば、

・ムービー上映
・ケーキカット
・両親への手紙
・新郎新婦や親からの挨拶

などの、結婚式ならではの演出を何か取り入れておくと良いでしょう。演出を取り入れない場合、司会はプロに依頼するなど、どこかで特別感を出すことが大切です。

自己負担額が少ないとは限らない

一般的な結婚式に比べると、身内だけの結婚式の場合、全体的な費用は抑えられる傾向にあります。しかし、それは必ずしも「自己負担額が少ない」というわけではありません。かかる費用も少なく済みますが、その分いただくご祝儀も少ないということです。

身内だけの結婚式を成功させる鍵は、「ゲストへのおもてなし」です。結婚式にかかる費用の削減を考えた時、ゲストへのおもてなしは節約に走らず、お花・衣装代を節約するなど、自分たち側を調整するよう心掛けましょう。

最後に

結婚式には、そこにしか生まれない不思議な力があります。普段、なかなか伝えられないことも、結婚式だからこそ、子どもにきちんと伝えられるかもしれません。

「身内だけの結婚式は物足りない」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、身内だけだからこそ、叶えられることもあります。アットホームな結婚式で、感謝と感動に包まれたひとときを楽しんでください。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

関連記事

ランキング

サライ最新号
2024年
5月号

サライ最新号

人気のキーワード

新着記事

ピックアップ

サライプレミアム倶楽部

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

公式SNS

サライ公式SNSで最新情報を配信中!

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE

小学館百貨店Online Store

通販別冊
通販別冊

心に響き長く愛せるモノだけを厳選した通販メディア

花人日和(かじんびより)

和田秀樹 最新刊

75歳からの生き方ノート

おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店
おすすめのサイト
dime
be-pal
リアルキッチン&インテリア
小学館百貨店