住宅にかける保険について、なぜ加入するのか、どのような内容なのかを理解したうえで加入されていますでしょうか? 大切な資産である建物や家財を守るために保険に加入しますが、加入する保険の内容を把握しておくことはとても重要です。今回は、住宅にかかる保険とは何か、また保険料はどのように決まるのかなどについて詳しくみていきましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
住宅にかける保険とは?
保険料は何で決まる?
保険料を安く抑えるポイント
まとめ

住宅にかける保険とは?

自分の所有している建物や家財は、万一不慮の事故や災害にあった場合、買い替えるとなると高額であることから、持ち家や賃貸を問わず火災保険に加入している人がほとんどです。しかしながら、保険の内容について正確に把握している人ばかりではありません。まずは、住宅にかかる保険とはどのようなものなのか、その基本からおさらいしていきましょう。

<住宅にかける保険>

住宅にかける保険には、火災保険と地震保険があります。

火災保険

火災保険は、所有している建物や家財に対してかける保険。保険のプランによっては、火災だけでなく風災・雪災・水災や盗難・水濡れなど幅広く保障されます。建物にかける保険は通常、「再調達価額(新価)」と同じ金額になるように設定します。「再調達価額(新価)」とは、「同等のものを建て直すのに必要な金額」または「同等の建物を購入できるだけの金額」のことをいいます。

再調達価額(新価)の算出方法は、「新築費単価法」と「年次別指数法」の2種類がありますが、保険会社や保険代理店に算出してもらうと良いでしょう。仮に保険金額を、再調達価額を超える金額に設定しても、支払われる金額は再調達価額が限度になるため注意が必要です。家財に対しては建物とは別に加入する必要があります。

自分の家財がどの程度の金額になるかは、本人の申告次第となりますので、適正な金額となるように十分検討するようにしましょう。

地震保険

地震保険は、地震や噴火、津波によって、建物や家財に損害があったときに、保険金が支払われる保険です。地震保険は単独で加入することは出来ず、火災保険とセットで加入します。保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で設定し、建物は5,000万円、家財は1,000万円が契約の限度額となります。

地震保険では、大地震による巨額の保険金の支払いに備えて政府がバックアップしていますが、かけられる保険金額に限度があります。そのため、地震保険によって「同等の建物や家財を購入できるだけの金額」を賄うことは出来ないということを理解しておく必要があります。

保険料は何で決まる?

火災保険の保険料は、それぞれの保険会社が独自に決めており、「建物の価値」をもとに算出されます。「建物の価値」は前述の「再調達価額(新価)」となります。保険料を決定する条件についてみていきましょう。

建物の所在地

同じような物件でも、自然災害の被害を受けやすいなど立地によって保険料は異なります。

建物の面積

面積が広いほど、火災が広がった場合の被害が大きくなるため、保険料は高くなります。

建物の構造

建物の構造によっても保険料は変わってきます。木造・鉄骨・コンクリートなどの基本的な構造や、耐火構造であるかどうかも保険料を決める条件に。火事などの被害を受けやすい構造ほど、保険料が高くなります。

築年数

築年数が古い方が保険料は高くなります。設備の劣化によって、崩壊のリスクが高くなるという要因があげられます。

保険期間、支払方法

火災保険の保険期間は、1年~5年までの中から選択することが出来ます。保険期間の長さによっても、保険料は異なります。また、月払い・年払い・一括払いといった支払方法によっても保険料は異なります。

補償内容

基本的には、火災・落雷・爆発・風災・雪災・雹災・水災などが補償の対象となります。しかし、保険会社によって、プランや付帯できる特約の内容が異なるケースも。最低限の補償のみでよい場合は保険料が安くなり、補償を厚く設定するほど保険料は高くなります。

保険料を安く抑えるポイント

保険料は、出来るだけ安く抑えたいところです。同じ保険会社で見積もる場合は、補償内容を下げることで保険料は当然安くなりますが、万一の時のための補償と考えると、安易に補償内容を下げるのは好ましくありません。そこで、保険料を安く抑えるポイントについてみていきましょう。

複数の保険会社で見積もりをする

保険料は、それぞれの保険会社が独自に決めており、割引の対象についても異なるケースがあります。複数の保険会社のプランを、同じ条件で見積もりを出させて比較しましょう。

必要以上にかけすぎない

家財の保険によくあることですが、自分の家財がどのくらいの価値であるのか把握しておらず、必要以上の保険金額で設定してしまうことがあります。例えば、一人住まいで家財の購入金額の合計200万円の人が、保険金額が500万円や1000万円のプランに加入してしまうといったケースです。出来るだけ正確な金額を把握して、適正な金額で契約することをおすすめいたします。

保険料の支払方法

月払いや年払いで保険料を支払うよりも、一括払いの方が保険料は割安になります。また、1年毎に契約するよりも、複数年の長期契約をする方が保険料は安く抑えられます。長期契約かつ一括払いすることで、保険料が割安になるということを覚えておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、住宅にかける保険についてみてきましたがいかがだったでしょうか? 実際に被災してからはじめて補償される内容を知るのではなく、あらかじめ自分の加入している保険の内容について理解した上で、加入することが重要です。

資産運用や投資のアドバイスは、今や銀行などの金融機関の窓口でもさかんに行われています。同時に、インターネット上でもYouTubeやSNSを通じて色々な人がそれぞれの立場から投資術などを発信しています。しかし、それらのアドバイスは本当にあなた自身に適したものなのでしょうか? 

さまざまな金融商品が出回っている世の中だけに、あなたの味方になって守ってくれる相談相手を持つことが必要な時代になっています。

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。
問い合わせ先:03-6403-5390(株式会社SMILELIFE project)

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

 

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