披露宴は、新郎新婦が主役の晴れ舞台。最近の結婚準備は当人たちがメインとなり、準備を進めるパターンが多くみられます。しかし、親としてもせっかく参加してくださるゲストに対して失礼がないか、気になる点もあるでしょう。

新郎新婦にとっても親にとっても、披露宴に参加してくださる主賓、上司、友人や親族まで、ゲスト全員が気分良く楽しめるような時間となるのが一番です。

披露宴で席次を決める際には、上座・下座などの知っておきたい最低限の席次マナーがあります。ここでは、席次の決め方や注意点、席次表の準備方法をご紹介します。

目次
席次とは?
席次の決め方
席次の注意点
席次表の準備方法
最後に

席次とは?

披露宴における席次とは、座席の席順のことを指します。最近では、海外の晩餐会やウエディングパーティーのように、長テーブルを一列に並べるスタイルも人気ですが、席次を決めるにはやや難しいところもあるのが難点です。

日本の披露宴では、人数の調整がしやすく、レイアウトも自由にできる「ラウンドテーブルスタイル」が根強く人気が高い傾向にあります。

披露宴の席次は、ゲストの立場や役職・年齢などを考慮して決められていきます。席次の決め方は、皇族の行なう「饗宴の儀」でも、各国の来賓のそれぞれの在位期間などを基準に決定されていたようです。

一般的な披露宴の時間は「2時間から2時間半」程。ゲストに、長時間になる披露宴を目一杯楽しんで頂くためにも、席次は重要な役割を担っています。

席次を決める段階で、新郎新婦はある程度、ウエディングプランナーからアドバイスをもらうでしょう。しかし、それだけでは気付けないポイントがある可能性も高いものです。席次に関しては、親が「この席次で本当に良いのか」と子どもと共に、確認作業をされることをおすすめします。

ここでは、披露宴での席次の決め方や注意するべきポイント、席次表の準備方法をご紹介します。

席次の決め方

披露宴でのゲストの席次は、正面前方の新郎新婦が座る高砂(たかさご)をセンターに決めていきます。ゲストから見て、左側が新郎側のゲスト、右側に新婦側のゲストのテーブルを配置するのが一般的です。

順番は、
・主賓
・職場関係者
・友人
・親族
・兄弟姉妹
・両親
の順で席を決めていき、各テーブルでは時計回りの順番から「上座」となります。

ここでは、招待するゲストの立場別に席次の決め方をご紹介します。

親族

親族分の席次は、大まかに親が決めることをおすすめします。まずは、親族の名前と、子どもとの間柄に間違いがないかを確認しましょう。

親族の席次の決め方は、「新郎新婦と関係が薄い親戚・年配者は上座」「新郎新婦と身近な立場の人が下座」のスタイルが基本です。特に新郎新婦とそこまで親しくない親戚に関しては、親が積極的に、席次のアドバイスを行なってあげると安心でしょう。

一般的には、両親は披露宴で「ゲストをおもてなしする役目」があるとされているので、一番下座に設定されています。

職場関係者

席次を決める時に、一番気を遣うのが勤務先関係者の席次です。

基本的に、職場関係のゲストの席次は、役職順に上座から決定していきます。役職が被る場合は、社歴や年齢を考慮して決定しますが、悩んだ時は、職場の先輩に相談しましょう。

役職や年齢だけにこだわって配席すると、面識がない人が一つのテーブルに固まってしまう恐れもあります。そうなると、ゲストによっては披露宴が気まずい時間となる可能性も。ある程度の人間関係を反映させつつ、最低限のマナーを守った配席をされることをおすすめします。

友人

一般的に、新郎新婦の友人のテーブルは「職場関係者より下座」で「親族席より上座」に配置することが多いようです。友人関係の席次に厳密なルールは存在しません。上座や下座を気にせずに、友人たちが楽しめるような決め方をすることが大切です。

昔からの知人同士や、地元が同じ友人同士で同じテーブルにするとゲストも楽しんでくれるでしょう。また、誰も知り合いがいない中、一人で参加してくれる友人もいるかもしれません。その場合、できる限り年齢・立場が近いゲストの近くに配置するなど、配慮が必要です。

席次の注意点

席順を決めるにあたってマナーを守ることは必須ですが、臨機応変な対応が必要となる可能性も。ここでは、席次を決める際の注意点をご紹介します。

ゲストの状況によって判断を

子連れや妊婦、高齢のゲストの場合、披露宴中にアクシデントが発生する可能性も考えられます。アクシデントが起こった際、すぐに披露宴会場から出られる位置に席を設定しておくと親切です。

上座・下座のルールに囚われすぎずに、ゲストの状況に合わせて柔軟に席次を設定しましょう。

不仲の人への配慮を

同じ立場の人同士でも、中には相性が悪い人がいるケースもあるかもしれません。その場合、テーブルを別にしたり、隣同士にならないよう配慮する必要があります。

不仲の方がいる場合、どちらかのゲストが不快な気分にならないためにも、招待客を決める段階で検討するのも賢明でしょう。

親のアドバイスはほどほどに

席次に関して親が強く意見をしてしまい、子どもたちと仲たがいするようなことは避けたいものです。親戚の席次に関しては、親が主体となるケースが多いようですが、あくまで「アドバイスを求められた時に手を差し伸べる」ことを意識しましょう。

親が自分たちの意見を強くだし過ぎると、結婚式準備をきっかけに親子で揉めることも。おめでたいはずの結婚式で揉めてしまうのは悲しいこと。基本的には、子どもたちの意見を尊重しましょう。

席次表の準備方法

席次表とは、披露宴会場の全体図とゲストの席順が書かれている冊子のことです。席次表を準備するには、二つの方法があります。

・手作りする

オリジナル感のあるものを作れる上に、料金も委託するより比較的低価格で押さえられます。ただし、時間がかかるので、多忙なカップルには不向き。中には忙しい新郎新婦の代わりに、作業される親御さんもいらっしゃるようです。

・式場や外部業者に依頼する

多少金額はかかりますが、時間の節約になります。何かと忙しい結婚準備期間なのですから、業者に頼るのもいいですね。席次表に、新郎新婦の簡単な紹介文を記載しておくのもおすすめです。待ち時間の間、ゲストに楽しんでもらえますよ。

最後に

席次を決める際に、最も大切なことは「ゲスト全員が快適な時間を過ごして頂くこと」です。ゲストに失礼のないよう、親として基本的なマナーを押さえながら、子どもと共にゲストが満足できる席次を決めましょう。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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