我が子が夏の結婚式を希望していたら、「暑い中大変だ……」と思う方がほとんどではないでしょうか? たしかに、暑い夏は外出するだけでも一苦労です。そんな中結婚式を行なうなんて、「ゲストに迷惑をかけないだろうか?」と不安になる親御さんもいらっしゃるでしょう。

一見、夏の結婚式はデメリットしかないように思えますが、良い点もあります。ゲストに快適に過ごしていただくための工夫は必要ですが、内容次第では満足度の高い結婚式になるでしょう。

本記事では、夏の結婚式を検討・決定された方に向けて、夏の結婚式事情や準備をご紹介します。

目次
夏の結婚式とは
夏に結婚式を行なうメリット
夏の結婚式はゲストへの気配りを忘れずに
夏の結婚式での親の服装
最後に

夏の結婚式とは

明確な定義はありませんが、夏の結婚式は、一般的に「7~8月」に行なわれる式を指すでしょう。夏に結婚式を行なう理由は、人によって異なりますが、新郎新婦側の時期的な問題や費用面での理由が多い印象です。

結婚式は通年行なわれるものですが、一般的な人気のシーズンと言えば「春・秋」になります。それとは反対に、夏はオフシーズンとされ、式場の挙式件数が少ないのが現状です。

ゲストは暑い中、両家のために参列してくれます。結婚式を夏に行なうことを決めた場合、他の季節以上に、ゲストへの気配りは必要になるでしょう。

ゲストが困る可能性も

実際、夏の結婚式に出席したゲストからは「真夏にガーデンでの演出はきつかった」などのマイナス意見があるのも事実です。

青空をバックに、ガーデン挙式や外での演出は素敵ですが、新郎新婦だけでなくゲストにとっても、その暑さは負担になるでしょう。また、高齢のゲストが多い場合、ホテルなどの室内で完結する結婚式であっても、会場までの移動だけでも不安に思われるかもしれません。

近年は、夏が来るたびに「猛暑」とニュースで騒がれているように、年々夏の暑さは厳しいものになりつつあります。せっかくの結婚式で、熱中症になるゲストを出しては大変です。夏の結婚式では、演出はできるだけ室内で行なうなど、最低限の配慮は必須になります。

また、夏はお盆で長期休暇を取る方がいらっしゃる時期です。中には「旅行や帰省と結婚式がかぶってしまった……」となることもあるかもしれません。夏の結婚式は、お盆前後は外すなど、日程を考える必要があります。

夏に結婚式を行なうメリット

その暑さから敬遠されがちな夏の結婚式ですが、悪いことばかりではありません。ここでは、夏の結婚式のメリットを3つご紹介します。

費用が抑えられる

夏の結婚式の一番のメリットは「費用が抑えられること」と言えるのではないでしょうか? 式場としては、オフシーズンの集客のために、お得なセットプランを企画したり、普段は値引きなしの「持ち込み料」の値引きなどの融通が効く場合もあります。

できるだけ費用を抑えたいなら、夏を選ぶのがお得です。費用に余裕が生まれれば、衣装やゲストへの食事をグレードアップすることもできます。

天気の良い日が多い

梅雨が明けた夏は、台風が被ることも少なく、天気に恵まれやすい時期です。近年は温暖化の影響か、ベストシーズンのはずの秋に、台風が頻繁に来ることもあります。天気にこだわる方であれば、比較的好天の日が多い夏はおすすめです。

ただし、夏ならではの夕立で、ひととき天候が急変する可能性はあります。その点を除けば、夏は天気の良い日が多いシーズンと言えるでしょう。

ナイトウエディングが可能

ナイトウエディングとは、夜に行なわれる結婚式のことを指します。会場により違いはありますが、キャンドルやランタン・手持ち花火など、夜ならではの演出が楽しめる結婚式です。暑さが落ち着く時間帯の結婚式なら、ゲストにとっても過ごしやすくなります。

ただし遅い時間から開始となると、遠方のゲストや小さい子ども連れのゲストが多い場合、負担をかけることになります。それでもナイトウエディングを希望する場合、対策としてホテルを手配しておくなど、ゲストへの配慮は必須と言えるでしょう。

夏の結婚式はゲストへの気配りを忘れずに

前段で述べた通り、夏の結婚式では「室内の時間を多めに取る」ことはゲストへの最低限のマナーです。しかしそれだけではなくプラスアルファで、ゲストへの細やかな気配りは必要でしょう。

ここでは、夏の結婚式におすすめの暑さ対策を3つご紹介します。

ゲストのドレスコード指定

夏の結婚式の場合、ゲストのドレスコードを指定して、身軽に来場していただくことを検討するのも良いかもしれません。

特に男性であれば、ベストにジャケットなどのスーツでは汗が気になり、式を心から楽しめないこともあるでしょう。例えば「男性はジャケットなし、女性はワンピースのような軽い洋装で」のように、軽装のドレスコードを指定しておくと、ゲストの負担が軽減されます。

ゲストのドレスコードを軽装に指定する場合、新郎新婦の衣装も夏らしい衣装でまとめると統一感が出ます。軽めの素材のものや、丈の短いものでまとめるなど、涼し気な見た目の衣装がおすすめです。

涼めるアイテムを豊富に用意

ゲストに快適に過ごしてもらうために、おもてなしはこだわる必要があります。例えば、トイレやゲストルームに汗対策のグッズや扇子を置いておくなど、暑さ対策は欠かせません。他には、待合スペースに冷たい飲み物・おしぼりを用意しておくのもゲストへの心遣いになります。

暑い中、ゲストは会場まで来るのも大変です。細部まで気遣いを見せることで、感謝の気持ちを伝えることができるでしょう。

駅からの送迎手配

炎天下の元、ゲストに会場まで長時間歩かせるのは避けたいものです。特に駅から距離がある会場の場合、何も対応がなければ、ゲストから不満の声が聞こえてくるかもしれません。

夏の結婚式では、可能な限り、最寄り駅から送迎のシャトルバスを手配されることをおすすめします。会場の問題でシャトルバスが難しい場合、代わりにタクシーチケットを招待状に同封するのも良いでしょう。

夏の結婚式での親の服装

夏の結婚式で気になるのは、服装やそれに伴う「汗や暑さ」です。特に、親は正装だと大変な思いをするかもしれません。気候の良い季節の結婚式と異なり、夏は親の衣装も臨機応変に対応しましょう。

ここでは、父親と母親の夏の結婚式の服装をご紹介します。

父親

父親の衣装の場合、夏の代用品があるわけではなく、通年モーニングを着ている方が多い印象です。強いて言えば、披露宴会場ではモーニングのジャケットを脱ぐくらいかもしれません。

カジュアルな結婚式であれば、新郎新婦から「親もラフな衣装で」と指定がある場合もあります。その場合、涼し気な素材のシャツやズボンで揃えるのも良いでしょう。

母親

夏の結婚式で多く見受けられる母親の衣装と言えば、フォーマルドレス・ワンピースなどの洋装です。しかし、中には、母親の正装である「黒留袖」にこだわる方もいらっしゃるかもしれません。

基本的に、着物は季節によって使い分けられます。黒留袖を夏に着る場合、「絽(ろ)」と呼ばれる薄手のものを取り入れましょう。絽は、真夏の「7月~8月」に着るものとされている、薄手で軽く、風通しの良い着物です。

注意点は、写真撮影時、光加減によっては白っぽく写る可能性があります。相手の家の母親も留袖の場合、差が出ないよう事前に確認しておくと良いでしょう。

最後に

敬遠されがちな夏の結婚式ですが、ゲストへの気配りを怠らなければ、不満が出ることは避けらます。親からは、暑い中出席してくれたゲストに丁寧に挨拶し、感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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