取材・文/ふじのあやこ
離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ】
今回お話を伺った桃子さん(仮名・39歳)は32歳のときに2歳下の男性と結婚。結婚の挨拶で、義母のひとクセある感じには気づきつつも、結婚は笑顔で喜んでくれていたとのこと。
「義母は夫の元カノを出してきては私を褒めていました。やたらと元カノの名前を出してくるので、その女性のことをよっぽど気に入らなかったんだろうなって思っていました。
義母に嫌われたらずっとネチネチ言ってくるだろうから、できる限り穏便に仲良くしなければ、と思ったのも結婚の挨拶のときでしたね」
誉め言葉とカチンとくる言葉を重ねてくる義母
入籍して落ち着いたら結婚式を、としていたもののすぐに妊娠が発覚。2人で話し合い結婚式を延期しようとしていたところ、義母から「親族だけの挙式はやってほしい」と頼まれて悪阻を我慢しながら必死で行ったと言います。
「『挙式だけでも、ね!ね!ね!』と詰め寄られて……。『せっかくわが家にきてくれたんだから形に残したい』とも言われたので、迎えてくれている気持ちに応えたいと思って。私は食べ悪阻だったんで、お行儀悪いと思われていそうですけど、常にグミを頬張ってやり切りました。義両親はとても喜んでくれたし、両親も私の体調を心配そうでしたが挙式自体は喜んでもらえたのでやって良かったとは思っています。
でも、私の体を見て、『体型からして産後には太ってしまうから、絶対に今が一番きれいでしょう』と。一番きれいと褒めつつも、後々酷くなると言われたみたいで、あれ? と思いましたね」
その後、桃子さんは無事出産、女の子が誕生します。里帰り出産をしたときに気を遣われているのか、優しさなのかよくわからない言葉を掛けられます。しかし、それも結果的には助かったと桃子さんは語ります。
「里帰り出産が長いと、夫のことを放っておいて……といい顔をしない姑がいると周囲から聞いていたんですが、義母は『戻ってきても息子の世話が増えてしんどいでしょう。そこは適当に私がなんとかしておくから、もう少し母親に甘えたら』と言ってくれて。私のことを厄介払いしているようにも聞こえますが、それでもお言葉に甘えてゆっくりさせてもらいました」
【嫁姑は無理しないと仲良くなれない? 次ページに続きます】