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かつて明治期に世界各国に輸出され、日本の工芸美術の粋をつたえる品として各地の博覧会等で名声を博した「明治の有田焼」に光を当てる展覧会が、東京・六本木の泉屋博古館分館で開催されています。(~12月4日まで)

精磁会社《色絵鳳凰花唐草文透彫大香炉》〔1879(明治8)年~1897(明治30)年頃 個人蔵〕写真提供:世界文化社

精磁会社《色絵鳳凰花唐草文透彫大香炉》〔1879(明治8)年~1897(明治30)年頃 個人蔵〕写真提供:世界文化社

明治時代になって貿易が自由化されると、有田磁器は、明治6年(1873)開催のウイーン万国博覧会に出品され大好評を博し、その後も世界各国で開かれた博覧会で絶大な人気を得ました。

国内でも有田焼の洋食器は、近代日本初の迎賓施設である延遼館、外交社交の中心の鹿鳴館、明治宮殿などで国内外の賓客をもてなす饗宴に花を添えました。

本展は、有田焼創業400年を記念して、明治という時代に成熟した有田焼の歩みを紹介します。

香蘭社(年木庵喜三)《色絵流水梅花文耳付花瓶(対)》〔1875(明治8)年~1879(明治12)年 有田ポーセリンパーク蔵〕写真提供:世界文化社

香蘭社(年木庵喜三)《色絵流水梅花文耳付花瓶(対)》〔1875(明治8)年~1879(明治12)年 有田ポーセリンパーク蔵〕写真提供:世界文化社

本展の見どころを、泉屋博古館分館・学芸員の森下愛子さんにうかがいました。

「江戸時代初期、佐賀県・有田の地において日本で初めて磁器が作られ、国内のみならずヨーロッパの王侯貴族を魅了する華やかで精緻な製品を数多く制作してきました。

明治時代、細やかな絵付けと精緻な技巧を凝らした有田磁器は、世界各国で開催された博覧会を中心に絶大な人気を誇ります。巨大な花瓶や再現不可能と言われる細密描写には当時の職人たちの超絶技巧が生み出したわざの美を感じることができます。

また、同時代に描かれた有田焼のデザイン画は、本展が初公開です。明治時代、世界を魅了した華麗なる約130件の作品から、有田焼の魅力をご紹介します」

超絶技巧による優美な明治有田焼の世界を、デザイン画などと共に観られる貴重な機会です。会場でご堪能ください。

【有田焼創業400年記念 明治有田 超絶の美 -万国博覧会の時代-】
■会期/2016年9月24日(土)~12月4日(日)
■会場/泉屋博古館分館
■住所/東京都港区六本木1-5-1
■電話番号/03・5777・8600(ハローダイヤル)
■料金/一般800(640)円 大高生600(480)円 ( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下無料
■開館時間/10時から17時まで(入館は16時30分まで)
■休館日/月曜日(ただし10月10日は開館)、10月11日(火)
■アクセス/東京メトロ南北線六本木一丁目駅北改札正面出口より屋外エスカレーターで約3分、日比谷線神谷町駅4b出口より徒歩約10分、銀座線溜池山王駅13番出口より徒歩約10分

取材・文/池田充枝
1989年「サライ」の創刊時より歴史資料の調査や展覧会情報を中心にフリーランスで「サライ」の取材・執筆に携る。

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