文/編集部
国宝『風神雷神図屏風』(建仁寺蔵)といえば、江戸時代に俵屋宗達が描いた二曲一双の名高い屏風。金地を背景に、右隻には風袋をもつ風神が、左隻には連鼓を背負った雷神が描かれたこの作品の図像を、一度は目にしたことがあるだろう。
そんな『風神雷神図屏風』を、江戸生まれのペーパークラフト「立版古(たてばんこ)」に仕立てたのがこちら。
立体的で繊細な造形に思わず見入ってしまうが、実はこれ、刊行中の『週刊ニッポンの国宝100』(小学館ウィークリーブック)の特別付録なのである。
「立版古」とは、江戸時代後期から明治期に広く親しまれた紙のおもちゃ絵で、絵柄の描いてある紙から部品を切り抜き、組み立てると、立体的な紙のジオラマができるというもの。この『風神雷神図屏風』の立版古も、同様に紙を切り抜き、折って作った部品同士を貼り付けて制作する。
作り方はこんな感じだ。
(1)すべての折り線にまず鉄筆などで折り筋を付けておく。
(2)ハサミやカッターで部品を慎重に切り抜く。切り込み線にもカッターを入れる。
(3)折り線を折って部品の形を整える。
(4)部品同士を貼り付ける。同じ数字ののりしろ同士をボンドで貼り付けていく。
(5)目と鼻を組み立てる
(6)右腕を折り曲げる
(7)部品を貼り合わせて左腕を作る。
(8)両腕と腹を貼り合わせて上半身をつくる。
(9)顔と上半身を貼り合わせて「風神」の顔と上半身が完成!
このようにして『週刊ニッポンの国宝100』の4~7号の部品をすべて貼り合わせると、「風神」が完成する。
さらに8~11号に付いてくる「雷神」の部品をすべて集めると、目出度く「風神」「雷神」のそろい踏みとなる。
本来の「立版古」は箱状ではないが、この風神雷神図屏風の立版古は三角の箱状に仕上げてあり、飾ることができる。作って良し、飾って良しの、なんとも楽しいペーパークラフトだ。
ちなみにきれいに作るコツは、面倒がらずに折り線をきっちりつけることと、
小学館ウィークリーブック『週刊ニッポンの国宝100』は、続々刊行中。付録だけでなく、もちろん本編も見どころたっぷりだ。ぜひお近くの書店等にてお求めいただきたい!
【週刊『ニッポンの国宝100』特設サイト】
http://www.shogakukan.co.jp/pr/kokuhou100/