新着記事

『サラ・ヴォーン・シングス・ジョージ・ガーシュウィン』

テンポもムードも自由自在。悲しくて、そして楽しいガーシュウィンの大人気曲【ジャズを聴く技術 〜ジャズ「プロ・リスナー」への道15】

小宮悦子×中野信子スペシャルトークイベント ~いい記憶をつくる考え方~[PR]

オフィスの温度が仕事効率や人間関係を変える!?|夏場のオフィスの温度事情

エアコン温度が仕事効率や人間関係を変える!?|夏場のオフィスは7割以上の男性は“暑い”、女性の過半数は“寒い”

【ビジネスの極意】「失敗が決定しているのに、撤退できない」コンコルド効果の罠

【ビジネスの極意】「失敗が決定しているのに、撤退できない」コンコルド効果の罠

【管理栄養士が教える減塩レシピ】|さっぱりレモンで疲労回復!「かいわれ入りレモン豚丼」「鮭のムニエルレモンバターソース」

【管理栄養士が教える減塩レシピ】さっぱりレモンで疲労回復!「かいわれ入りレモン豚丼」「鮭のムニエルレモンバターソース」

リタイア後に受け取れる年金は?【今からはじめるリタイアメントプランニング】

あなたはどんな公的年金を受け取れる?|日本の年金制度を理解する【今からはじめるリタイアメントプランニング】

越後長岡喜作弁当

上野から新潟まで各駅停車で「駅弁」一気食い旅をしてみた !【その2】

上野から新潟まで各駅停車で「駅弁」一気食い旅をしてみた !【その1】

サライ読者世代に聞いた「写真撮影の主な目的」とは?

「西洋スパラ術 外国ヨリ来ルスパラ」1887年(明治20)国立歴史民俗博物館蔵 ※展示期間:7月6日(土)~28日(日)

江戸時代から東京オリンピックまで日本の「スポーツ」の歴史を紐解く【特別展「江戸のスポーツと東京オリンピック」】

LINE公式アカウントでも記事を配信中

友だち追加

お気軽に友達追加してください

サライ本誌最新号(クリックで試し読み)

サライ7月号付録「筋トレチューブ」トレーニング動画公開中!

通販別冊『大人の逸品』最新号はこちら

ピックアップ記事

  1. ファストバックはリアのデザインが特徴的。セダンは伸びやかなデザインでありながら「塊感」があり、走る姿も美しいと想像させるものに仕上がっている。

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

“起業の神様”が己の半生を振り返って語った信念のことば【漱石と明治人のことば186】

sousekiKotobaBanner2

今年2017年は明治の文豪・夏目漱石の生誕150 年。漱石やその周辺、近代日本の出発点となる明治という時代を呼吸した人びとのことばを、一日一語、紹介していきます。

【今日のことば】
「生きてゆくための障壁にぶつかって苦しんだ一つ一つの経験が、私の信念というか、処世の哲理と生活信条を形作ってきたようである」
--市村清

市村清は、日本の高度経済成長を象徴するような経営者だった。明治33年(1900)佐賀県の貧しい農家に生まれ、さまざまな辛酸をなめ壁にぶつかりながら、それを乗り越え、理研光学工業(のちのリコー)を創立して社長に就任、理研グループ各社の役員をつとめた。

傍ら、「人を愛し、国を愛し、勤めを愛する」をスローガンに三愛を立ち上げ、三愛石油、三愛計器、西銀座デパート、日本リースなどを設立した。

掲出のことばは、そんな市村が己の半生を振り返って、しみじみと語ったもの(『私の履歴書』より)。艱難辛苦が人を磨き上げる、ということか。

『私の履歴書』の冒頭で、市村は少年時代の「牛」にまつわる話を「生涯で一番くやしかった思い出」として紹介している。市村が小学校低学年の頃、祖父が子牛を一頭買ってくれた。そして、こんなふうに言った。

「お前は成績がいいけれど、家は貧しくて上の学校にやれそうもない。でも、その子牛を一生懸命育てれば、次々に子を産むだろう。それを売れば、大学まで行けるかもしれない」

市村少年は、草を刈ったり芋のつるを集めて食べさせたり、わずかな小遣いを使わずに貯めて飼料を飼うなど、一生懸命子牛の世話をした。数年たつと立派な雌牛に成長し、そろそろ子を産めるようになった。

そんなある日、家に執達吏がやってきて、借金のカタにその雌牛を連れていってしまった。秋の夕暮れ、丹精込めて育てた牛がひかれていくのを、市村少年は涙をこらえながら見送ったという。市村は語る。

「後年、私が納得のいかないかぎり、権力や金力に対して徹底的な反抗を試みて譲らないようになったのは、この事件などに芽ばえの一端を採りうるように思う」

役所や警察権力、アメリカ軍を向こうに回しても、屈することなく理を通し、アイデアと実行で道を切り拓いていく市村の原点がここにあったのだろう。

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。著書に『心を癒す漱石の手紙』(小学館文庫)『漱石「こころ」の言葉』(文春新書)『文士の逸品』(文藝春秋)『ウイスキー粋人列伝』(文春新書)『夏目漱石 100の言葉』(監修/宝島社)などがある。2016年には、『サライ.jp』で夏目漱石の日々の事跡を描く「日めくり漱石」を年間連載した。

himekurisoseki-3

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 「秋立つや一巻の書の読み残し」(夏目漱石)【漱石と明治人のことば…
  2. 「年の暮れには追憶を、年の初めには希望を」(幸田露伴)【漱石と明…
  3. 「見果てねど はた見あきねど我が夢は 四十余年の夢多き日々」(滝…
  4. 「子供のために一流の文学者が進んで執筆しなければ嘘だ」(鈴木三重…
  5. 最晩年の谷崎潤一郎が愛する風景を詠んだ歌【漱石と明治人のことば3…
PAGE TOP