新着記事

マカオ往復航空券が当たる!Twitterキャンペーンのお知らせ マジック 街を歩けばカフェに当たる!? コーヒーの街メルボルンで極上の一杯を堪能。 マカオ美味紀行|東西文明の出合いが生んだ比類なき味覚を旅する[PR] 【ビジネスの極意】思惑通りに動いてくれない部下と、どうコミュニケーションをとる? 【ビジネスの極意】思惑通りに動いてくれない部下と、どうコミュニケーションをとる? 知っておきたい医療にかかるお金 大きな手術などの医療費負担が抑えられる「高額療養費制度」|知っておきたい医療にかかるお金 サライ1月号|特集は日本酒とかけ蕎麦、付録は光琳ブランケットです 「春日若宮御祭礼絵巻 上巻」 春日大社蔵 奈良の歳末を彩るおん祭【特別陳列 おん祭と春日信仰の美術―特集 大宿所―】 越前がにだけじゃない!食べに行きたい福井県の美味いもの5つ ポルトギーゼ クロノグラフ 一生使える高級腕時計|スイス時計の伝統と技術が息づく「IWC」5選 今年のヒット商品を発表!|全国のスーパー、ドラッグストア約5,000万人分のPOSデータから集計 「サバ缶」を超えた「イワシ缶」、本格志向の第3のビールが急上昇!|全国のドラッグストア、 スーパーで今年一番売れた商品ランキング

サライ本誌最新号

ピックアップ記事

  1. 徳川園/名古屋市

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

全国の美味がお取り寄せいただけます

趣味・教養

「いれものがない両手でうける」(尾崎放哉)【漱石と明治人のことば46】

sousekiKotobaBanner2

今年2017年は明治の文豪・夏目漱石の生誕150 年。漱石やその周辺、近代日本の出発点となる明治という時代を呼吸した人びとのことばを、一日一語、紹介していきます。

【今日のことば】
「いれものがない両手でうける」
--尾崎放哉

近年はミニマリストというものが流行るらしい。なるべく余分なものを持たないようにして生活する。そんなライフスタイルをとる人たちのことをいう。

そうした意味では、俳人の尾崎放哉は彼らの先達ということにもなろうか。明治18年(1885)の生まれ。夏目漱石と同じく、一高から東京帝国大学というエリートコースを歩み、生命保険会社の支配人などをつとめた。だが、会社という枠組みにおさまっていられず、40歳を目前にしてすべてを抛(なげう)つ。退職金もことわって会社を辞め、家を捨て、妻とも別れ、掲出の句に詠まれるような無一物の暮らしに入っていく。

各地の寺院などを寺男や堂守としてわたり歩いたあと、最後は死に場所を求めるように小豆島の西光寺奥の院南郷庵に落ち着く。それから半年ほど経った大正15年(1926)4月7日、ひっそりと息を引き取った。これもひとつの、理想の逝き方か。

放哉死去の報に接し、ひとりの女性が西光寺を訪ねてきて、「尾崎放哉の妹」と名乗った。後日、この女性は放哉の妻・馨であったことがわかり、友人知己の胸を深くえぐったという。

筆者が現地に復元された南郷庵を訪れ、放哉の遺品らしきインク瓶(丸善のアテナインキ)を見たのは、もう10数年前のことだ。放哉は孤独な暮らしの中で、このインクを使って友人たちに多くの手紙を書いていた。

さまざまな持ち物は捨て去っても、放哉は、友情と愛情という目に見えない人の思いに支え続けられていたのであろう。

文/矢島裕紀彦
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。著書に『心を癒す漱石の手紙』(小学館文庫)『漱石「こころ」の言葉』(文春新書)『文士の逸品』(文藝春秋)『ウイスキー粋人列伝』(文春新書)『夏目漱石 100の言葉』(監修/宝島社)などがある。2016年には、『サライ.jp』で夏目漱石の日々の事跡を描く「日めくり漱石」を年間連載した。

himekurisoseki-3

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 「秋立つや一巻の書の読み残し」(夏目漱石)【漱石と明治人のことば…
  2. 「年の暮れには追憶を、年の初めには希望を」(幸田露伴)【漱石と明…
  3. 「見果てねど はた見あきねど我が夢は 四十余年の夢多き日々」(滝…
  4. 「子供のために一流の文学者が進んで執筆しなければ嘘だ」(鈴木三重…
  5. 最晩年の谷崎潤一郎が愛する風景を詠んだ歌【漱石と明治人のことば3…
PAGE TOP