問1の答え
1.雲母摺
雲母摺は、浮世絵版画を制作する摺師が用いる技法で、鉱物の雲母(うんも)の粉末を膠(にかわ)や絵の具と混ぜたものを用いて摺る技法です。写楽のデビュー時の大首絵の背景には、すべてにこの技法が使われています。
問2の答え
八代目市川團十郎
大人気の團十郎が演じているのは、市川團十郎家の当たり芸・歌舞伎十八番のひとつ「景清(かげきよ)」です。平家滅亡後、土牢に閉じ込めた平家の武将景清を味方に付けようとして、源氏の重臣たちが景清の妻と娘を拷問。そのことに景清が怒りを爆発させて牢破りをする「荒事(あらごと)」を描いています。隈取(くまどり)が鮮やかに繊細に描かれています。
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ジャンル別・絵師別に作品の見どころがわかる
楽しく脳活
クイズで学ぶ浮世絵入門
監修/藤澤 紫
小学館 1650円(税込)

藤澤 紫
國學院大學文学部教授。国際浮世絵学会常任理事・公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団評議員。専門は日本美術史、日本近世史、比較文化論。学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(哲学)。「くもんの子ども浮世絵コレクション 遊べる浮世絵展」監修、NHK–BS4K・Eテレ番組「浮世絵EDO–LIFE」の浮世絵監修も務める。著書に『鈴木春信絵本全集』(勉誠出版)、『遊べる浮世絵 体験版・江戸文化入門』( 東京書籍)、監修に『NHK 浮世絵EDO–LIFE 浮世絵で読み解く江戸の暮らし』(講談社)など。近著に『イチから知りたい 日本のすごい伝統文化 絵で見て楽しい!はじめての浮世絵』(藤澤茜と共著・すばる舎)など。
