正しい意味を理解し、適切に漢字が使えているのか、疑問を感じることが増えていませんか? 適当に漢字を使ってしまい、気付かないところで「恥をかいている」ということがあるかもしれませんね。

Google先生やデジタルデバイスの出現により、便利になった半面、情報の中身については十分な吟味が必要な時代になっております。あなたの“漢字の知識”は確かでしょうか? もう一度、確認しておいても良いかもしれません。

今回の「脳トレ漢字」は、「朧月」をご紹介します。画数が多く、難しい漢字が使われていますが、この季節ならではの月を意味します。実際に読み書きなどをしていただき、漢字への造詣を深めてみてください。

「朧月」とは何とよむ?

「朧月」の読み方をご存知でしょうか? 「ろうげつ」とも読みますが……

正解は……
「おぼろづき」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「霧や靄(もや)などに包まれて、柔らかくほのかにかすんで見える春の夜の月。」と説明されています。今くらいの時期によく見られる月のことで、俳句では春の季語にもなっています。「ろうげつ」という読みもありますが、「おぼろづき」という読みが一般的です。

「朧月」の漢字の由来は?

「朦朧(もうろう)」や「朧気(おぼろげ)」などにも使われている、「朧」。ぼんやりしていて、はっきりしない様子を意味する漢字のため、春のかすんだ月のことを「朧月」と呼ぶようになったと考えられます。

朧月夜と光君

春の季語としても知られる、「朧月」。『源氏物語』にも、朧月にまつわる女性が登場します。宮中で桜の宴が催された春の日の夜、恋い慕っていた藤壺を一目見ようと御殿をさまよっていた光君は、「朧月夜に似るものぞなき」と口ずさむ美しい女性を見つけました。それが、朧月夜です。

突然人影が現れ、驚いた朧月夜でしたが、それが光君だと分かると、その美しさに惹かれて逢瀬を重ねるようになります。光君もまた、天真爛漫で可愛らしい朧月夜のことが頭から離れなくなるのです。ところが、朧月夜は光君と敵対関係にある右大臣の娘で、同じく彼を敵視する弘徽殿女御(こきでんのにょうご)の妹にあたります。

ある夜、二人が逢瀬を交わしていることが知られてしまい、激怒した弘徽殿女御は、光君を失脚させる計画を立てました。これにより、光君は須磨へと流されることになり、彼にとって辛く寂しい時期が訪れます。しかし、この地で新たな女性と出会い、光君の波乱万丈な物語は続いていくのです。

***

いかがでしたか? 今回の「朧月」のご紹介は、皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 決して恋をしてはならない相手ではありますが、朧月に照らされる姿が本当に美しかったのかもしれませんね。

空に浮かぶ朧月を見ながら、当時の情景に思いをはせるのもいいかもしれません。

文/とよだまほ(京都メディアライン)

HP:https://kyotomedialine.com FB

参考資料/『デジタル大辞泉』(小学館)
『日本国語大辞典』(小学館)
『日本大百科全書』(小学館)

 

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