インバウンド効果で、あらゆる場所で外国人と遭遇するようになった昨今。英語でのコミュニケーションに苦手意識を持つ日本人は、簡単な英語の質問でもパニックになりがちです。でも、ほとんどは中学で学んだ英語で対応可能であると知れば、気も楽になりませんか。

在日35年余で英会話学校を営むデイビッド・セインさん、英語教育関連の著作に携わってきた廣岡アテナさんによる最新の共著『外国人によくたずねられることはぜんぶ中学英語で答えられる!』(主婦の友社)では、外国人観光客からよく聞かれる質問とそれに対する回答例が、中学英語レベルのフレーズでまとめられています。久しぶりに英語に触れるという人も、「こういう言い方あったな」と思い出すことができ、大人のやり直し英語にも最適な一冊です。

今回は、「緊急時の対応」についてご紹介します。地震など緊急時の対応や、体調をくずしたり、トラブルにあったりした相手を助けるなど、いざというときに役立ちます。

文/デイビッド・セイン、廣岡アテナ

落ち着いて、はっきりとわかりやすく!

まずは自分が落ち着こう!

マンガ/高田真弓

緊急事態にも落ち着いた声かけを

災害などの緊急事態に遭遇したら、日本人でも慌ててしまいますよね。アナウンスや表示などがわからない観光客は、さらに不安がつのります。「何が起きているの?」と不安なところに、急に大声でCome on!(急げ!)などと言われると恐怖を感じてしまうこともあるかもしれません。手助けするつもりが威圧のように伝わってしまわないよう、いったん冷静になって、最低限のことでいいので落ち着いて伝えるようにしたいものです。

まずは相手を安心させる

まずは Are you okay?(大丈夫ですか?)、Did you get hurt?(ケガはありませんか?)など相手の無事を確認するような声かけが、安心につながります。相手の反応を見て、Let’s evacuate together.(いっしょに避難しましょう)、Let me ask help.(助けを呼びましょう)といった言葉を伝えていきましょう。相手が不安そうな場合は、It’s gonna be okay.(きっと大丈夫ですよ)といった声かけも親切です。とはいえ、危険が眼前に迫っているときは、Watch out!(気をつけて!)、Stay down!(伏せたままで!)、Behind you!(後ろに気をつけて!)といったひと言で!

「緊急事態」で役立つフレーズ

病院はどこですか?

Where’s the hospital?
ケガなどで「病院へ行く」はgo to the hospitalですが、ちょっとした風邪などで行く場合はgo see a doctorが自然な表現になります。

・駅の近くにいくつかありますよ。
There are a couple near the station.
*a couple = いくつか、2〜3個

・大きい病院へ行きたいですか?
Do you want to go to a big hospital?

・ネットで探してみます。
I’ll try looking online.

・このあたりにいくつかあると思います。
There are some hospitals in this area.

・何科が希望ですか?
What department do you need?
*department = 科、部門

交番に行きたいのですが。

I want to go to a police station.
交番があることも、日本の治安のよさの理由のひとつといわれます。交番はそのまま kobanでも通じます。

・交番は公園のそばにあります。
There’s a police station near the park.

・このすぐ先にあるはずです。
It should be just ahead.

・交番までいっしょに行きましょう。
Let’s go to the police station together.

・何かあったのですか?
Did something happen?

・警察を呼びましょうか?
Should I call the police?

地震が起きたらどうすればいいですか?

What should I do when there’s an earthquake?
地震大国として有名な日本。地震について聞かれたとき、防災対策(disaster-prevention measures)のポイントを教えられますか?

・パニックにならないこと。
Don’t panic.

・身を守れる場所を確保しましょう。
Find a safe place.

・頭を守って、机の下にもぐりましょう。
Cover your head and get under the table.

・火の始末は大切です。
Putting out any small fires is important.
*put out fire = 火を消す

・地震がどれくらい大きいのか見定めましょう。
Find out how big the earthquake is.
*find out 〜 = 〜 を見極める、判断する

知っておきたい事件関連の語句

▶すり  pickpocket *「すりにあう」はbe pickpocketed
▶万引き  shoplifting
▶置き引き  luggage lifting
▶強盗  robber
▶詐欺  fraud
▶盗まれる  get stolen
▶盗難届けを(警察に)出す  report a theft(to the police)
▶交通事故  traffic accident
▶警察官  police officer

*  *  *

外国人によくたずねられることはぜんぶ中学英語で答えられる!
共著/デイビッド・セイン、廣岡アテナ
主婦の友社 1,540円

デイビッド・セイン((株)エートゥーゼットイングリッシュ、AtoZ英語学校代表)
アメリカ出身。約35年前に来日し、翻訳、通訳、英会話学校経営など、多岐にわたって活躍。英語関連の出版物の企画・編集・制作を手がける豊富な英語教育経験を生かし、数多くの英語関係書籍を執筆。ベストセラーも多数。近著に『58パターンで1200フレーズペラペラ英会話』(主婦の友社)、『10年ぶりの英語なのに話せた! あてはめて使うだけ 英語の超万能フレーズ78』(アスコム)など。

廣岡アテナ(ひろおか・アテナ)
高校卒業後渡米し、オハイオ州ライオグランデ大学英文学部を卒業。帰国後は英語教育関連の著作に携わる。エートゥーゼットイングリッシュ所属。共著に『英語でブログを書いてみよう』(技術評論社)、『心に響く英語名言集 世界の女性編』(Jリサーチ出版)などがある。

 

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