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「縞柿舟形提げたばこ盆」〔たばこと塩の博物館蔵〕

「縞柿舟形提げたばこ盆」〔たばこと塩の博物館蔵〕

金工・漆芸の職人技が光る喫煙具の名品を集めた展覧会が、東京・墨田区のたばこと塩の博物館で開催されています。(~2017年1月9日まで)

16世紀末頃に日本に伝来したとされるたばこは、刻みたばこを「きせる」で喫煙するという独自のスタイルで定着し、昭和初期には紙巻きたばこへと主軸が移りました。

きせるでの喫煙が広まるのに合わせて、「たばこ盆」や「たばこ入れ」といった喫煙具も生み出され、持ち主のこだわりを反映するようになりました。人々はこぞって珍しい素材を用い、金工や漆芸などの美しい装飾を施しました。そこには様々な分野の職人たちの技を見ることができます。本展では、喫煙具の優品を一堂に会し、見事な職人技を紹介します。

「金唐草腰差したばこ入れ」〔たばこと塩の博物館蔵〕

「金唐草腰差したばこ入れ」〔たばこと塩の博物館蔵〕

本展の見どころを、たばこと塩の博物館の学芸員、西田亜未さんにうかがいました。

「まず、“伊達男”の代名詞、伊達政宗が使用していたきせるときせる箱の展示があげられます。これは、伊達政宗の墓所から出土したものですが、喫煙がまだ珍しかった時代、政宗がたばこを愉しんでいた様子が古文書にも記されています。

また、喫煙具の装飾において特筆すべきなのは、明治の廃刀令により、刀装の職人たちが日用品への転向を余儀なくされたという事情があげられます。刀装の技術が喫煙具にも応用され、きせるやたばこ入れの前金具などに多くの優品が生み出されました。本展では、江戸末期の有名な職人が手掛けた刀装具も併せてご覧いただきます。

そして、粋で知られた六代目尾上菊五郎、五代目清元延寿太夫、八代目桂文楽らのたばこ入れなども、ご本人のエピソードとともにご紹介します。芸の名人たちのこだわりの美をご鑑賞ください」

近代漆芸の大家、柴田是真のたばこ盆も観られます。ぜひ足をお運びください。

たばこと塩の博物館のサイトはこちら

【伊達男のこだわり きせる・たばこ盆・たばこ入れに見る職人の技】
■会期/2016年11月19日(土)~2017年1月9日(月・祝)
■会場/たばこと塩の博物館
■住所/東京都墨田区横川1-16-3
■電話番号/03・3622・8801
■料金/大人・大学生100(50)円 満65歳以上(要証明書)と高校・中学・小学生50(20)円 ( )内は20名以上の団体料金
■開館時間/10時から18時まで(入館は17時30分まで)
■休館日/月曜日(1月9日は除く)、12月29日(木)~1月3日(火)
■アクセス/東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー」駅より徒歩約8分、都営浅草線「本所吾妻橋」駅より徒歩約10分、東京メトロ半蔵門線・京成線「押上」駅より徒歩約12分

取材・文/池田充枝
1989年「サライ」の創刊時より歴史資料の調査や展覧会情報を中心にフリーランスで「サライ」の取材・執筆に携る。

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