「ストイックで常に本気」。そんな姿がすっかり世間に浸透している西川さん。満を持しての『日めくりカレンダー まいにち、西川貴教』は、発売前から話題沸騰。

「人生は物語。みなさんの物語に寄り添い、気づきのきっかけになればうれしい」

「デビューして26年、僕が悩み、もがきながら気づいたこと、出した結論を、31のメッセージに集約しました」

音楽ファンのみならず、そのストイック&エネルギッシュな活動で人気のアーティスト・西川貴教(51)が、『日めくりカレンダー、まいにち、西川貴教』(小学館)を上梓した。7月の発売告知と同時に予約殺到、握手会ならぬ「お渡し会」のチケットは即時完売という大フィーバーぶりだ。

カレンダーは、
「“群れ”から抜け出して、誰も見たことがない景色を見にいこう!」
「自分が自分を信じてあげられなくて、誰が信じてくれるんだよ」
「とにかく今日だけ頑張ってみようよ」
など、西川さんが「締め切りのギリギリまで言葉や表現にこだわった」という、31日分のメッセージと写真で構成されている。

「意味やニュアンスは変えずに、この本を買ってくれたすべてのかたの心にそっと寄り添えるようなものに……と、仕上げにはかなり時間を費やしました」(西川さん)

カレンダーの中の衣裳はすべて私物。爽やかなジーンズ姿からスーツスタイルまで、自身でコーディネートするほど、作品作りに気合いが入った。

とにかく、西川さんのファン層は厚く、年齢も幅広い。
それは彼が、1996年にソロプロジェクト「T.M.Revolution」でデビューして以来、一貫してセルフ・プロデュースに徹し、生み出してきた「結果」が理由だろう。

圧倒的なライブパフォーマンスで“フェスの帝王”として君臨しつつ、2008年には愛する故郷・滋賀県から「滋賀ふるさと観光大使」に任命されて、県初の大型野外ロック フェスをひっさげて凱旋、大成功を収めたかと思えば、50歳を前に体を鍛え直し、「ベストボディ・ジャパン 日本大会」モデルジャパン部門ゴールドクラスで2年連続優勝を果たす。その一方で「しょ〜しゅ〜りき〜」と高らかに歌う消臭芳香剤『消臭力』のCMも10年目に突入した。

西川さんを“西川くん”と呼ぶデビュー当時からのコアなファン、「負けていられない」と頑張る同世代、「こんな大人になりたい」と憧れる若者たち……。カッコよくてお茶目で頑張り屋の“西川くん”が、みんな大好きなのだ。

毎回、求められる内容に合わせ、さまざまな表情を使い分ける西川さん。カレンダーにはコミカルな顔も登場。

「本当に必要なものは、自分の中にある」

「いやいや、つねに、皆さんの前に立っているのは、さんざんもがき苦しんで、やっとそこを脱した後の西川なんで(笑)。本当にね、普段は僕だって、みなさんと同じ空の下、バッタバッタにあがいています」と西川さん。


「終わりが見えないコロナ禍にあって、毎秒ごとに膨大な情報が降りかかってくる世の中、何を選んでどこへ向かえばいいのか、みんなもう分からなくなっていると思うんです。僕もさんざん道に迷って、コロナにも翻弄されながら、ようやくですよ。今やっと、“本当に必要なものは自分の中にある”と言い切れるようになったんです」

自分上等——。それが確信に変わったのは今年夏のことだった。
新型コロナウイルスの感染拡大でアルバムの発売は1年遅れたが、待ちに待ったライブツアーを始動。その準備が佳境を迎えていた矢先、自身に陽性反応が出た。それから1週間、すべての作業は中止となり、ライブが迫る中、舞台演出変更もやむなし……という最悪の事態に。

「でも、僕の脳裏ではすでに最高のステージが展開されていたし、もしここでそれを諦めたら、仮にライブは結果オーライだったとしても、僕の中にとてつもない悔いが残る。だから、無茶を承知で腹を括りました。とはいえ、ステージの全体像は僕の頭の中にしかないので、スタッフには『???』の連続で苦労をかけましたが、リハーサルなしのぶっつけ本番でみんなと突っ走った。ライブのあと、スタッフが『なるほど、これだったんですね!』と。報われた思いでした」


30日目のメッセージは「諦める勇気があるなら、続ける勇気だってあるでしょ?」。カレンダーのメッセージの一字一句は、自分自身が積み重ねてきた日々と重なる。

おすすめの設置場所は「トイレ」

カレンダーの<30日目>のメッセージ「諦める勇気があるなら、続ける勇気だってあるでしょ?」には、こう添えられている。

<『面倒くさいな』という気持ちを乗り越えた先にある景色が見たいから。どんなにつらい局面を経験しても、続けていないと見られない景色が、その先には必ずある>

「そんな未開の絶景へと連れてきてくれたのは、ほかでもない、ファンのみなさんなんですよ」と、西川さんは真顔になった。

「30代前半までは、音楽以外の仕事のオファーは、そんなのしんどい!  あんなのつらい!  と、すべて断っていたんです。でも、『そんなのやってる西川くんを見たい』『あんなのも似合うと思う』というファンのみなさんの声にお応えして、ちょっとやってみようかなと。やってみたけどダメだったじゃん! っていう仕事もありましたけど、次第に『いや、もう1回トライしてみよう』と思えるようになってきて」

 カレンダーは、そんなファンへの西川さんからの“応援返し”でもある。

「僕の“人生”という物語の中で、僕自身が体得してきた“肌感”を、31のメッセージにまとめています。これが絶対! ではなく、今日を頑張るヒントとして、みなさん自身の物語に自由に書き換えてもらえたらうれしいですね」

西川さんおすすめの設置場所は「トイレ」。金運UPを呼び込む黄色の表紙とポップなデザイン、そして西川さんのバリキメ写真は、まさに“コウウンの場”にぴったりだが、トイレ渋滞を引き起こさないよう、ご用心!

「日めくりカレンダー まいにち、西川貴教」
挑み続ける兄貴から本気で生きる31のメッセージ

音楽ファン、女性ファンのみならず、若い世代には頼れる兄貴、男性陣からはアツいフィットネスリーダーとして、圧倒的な人気を誇る西川貴教の名言を、毎日楽しむ日めくりカレンダー。著者がそのとき、その瞬間に感じたこと、突き上げるものを放った言葉を1日1メッセージずつ31日分お届けします。

価格:1430円(税込)
体裁:A20取・オールカラー36ページ
発売予定日:2022年9月16日(金)
発売:小学館
セブンネットショッピング(特典付き)
https://7net.omni7.jp/detail/1107315865

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著者プロフィール
西川貴教/1970年9月19日生まれ。1996年5月、ソロプロジェクト「T.M.Revolution」としてデビュー。キャッチーな楽曲、観る者を魅了する完成されたステージ、圧倒的なライブパフォーマンスに定評があり、「HIGH PRESSURE」「HOT LIMIT」「WHITE BREATH」「INVOKE」など大ヒット曲を連発する。2018年からは西川貴教名義での音楽活動を本格的に開始。2020年~2021年『ベストボディ・ジャパン 日本大会』モデルジャパン部門ゴールドクラスで2年連続優勝。故郷滋賀県から2008年、初代「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、県初の大型野外ロックフェス「イナズマロック フェス」を主催するなど、様々な分野で活躍。令和二年度滋賀県文化功労賞受賞。現在、T.M.R 47都道府県ライブをスタート!  8月には西川貴教としての2枚目のCDアルバム「SINGularity II -過形成のprotoCOL-」を発売。

YouTubeで撮影時インタビュー動画も公開中!

YouTubeで撮影時インタビュー動画も公開中! 12月まで毎月1日にインタビュー動画を配信予定。

取材・文/神史子
撮影/五十嵐美弥(小学館)

 

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