GWを前に、ひと頃続いた歓送迎会やお花見などの飲み会もようやくひと段落といったこの時期ですが、こうした会食の翌朝の悩みのひとつが、二日酔いです。頭が痛かったり、身体がむくんだり、なかなか調子が戻らない……。市販の二日酔い対策ドリンクなどを購入されたりする方もいらっしゃると思いますが、身体に無理のない形で効果的な対策はできないものでしょうか。
「お酒を飲む前であれば、牛乳を飲んでおいたり、ウコンを飲んでおくといったことが有名です。カラカラに喉が渇いた状態で飲み始めるとついつい飲み過ぎてしまいますので、事前にコップ一杯の水を飲んでおくだけでも違うでしょう」
こう答えるのは、慶應義塾大学教授で漢方の研究に長年携わっている渡辺先生。
「漢方医学の目で考えますと、身体に余分な熱があり、自分で熱いと感じることを熱証(ねつしょう)と呼んでおり、お酒に酔ったときの身体のほてりも熱証ととらえます。身体の熱をとることが二日酔いの予防ポイントのひとつになるのです。ウコンには熱をとる効果があります」
ちょっとした心がけでも変わるものですよね。でも、ついつい飲み過ぎて、翌朝にすっかりアルコールが残ってしまってつらいという事態がよくあるもの。そんな時はどうすべきでしょうか。
「のぼせて嘔吐したり、手足が冷えるといったことはありますか? そうであれば、漢方では気逆証(きぎゃくしょう)+熱証(ねつしょう)という状態が考えられます」