写真・文/矢崎海里
食欲の秋の代表的な味覚のひとつとして、さんまが挙げられます。
8月下旬あたりから、さんまの漁獲量や価格についても報道されており、毎年季節を感じる食材として注目されています。
今年は不漁や価格高騰のニュースも多く目にしますが、それでも旬の時期に味わっておきたいですよね。
今回はさんまの炊き込みご飯と、蒲焼きのレシピをご紹介します。
普段塩焼きでしか食べない、という方も、ぜひ参考にしてみて下さい。
さんまの炊き込みご飯
【材料】(1合分)
さんま 1尾
生姜 一かけ
生米 1合
★めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ1/2
★酒 小さじ1
★みりん 小さじ1
水 190cc
【作り方】
1.さんまは内臓を取り出し、軽く洗う。
2.生姜は千切りにする。
3.生米は洗い、分量の水をいれ吸水させる。
4.グリルまたはフライパンでさんまの表面に軽く焦げ目が付くまで焼く。
5.3に生姜、★の調味料を入れ軽く混ぜ、さんまをのせ炊飯器または土鍋で通常通り炊飯する。
6.さんまをほぐしながら骨を取り、軽く混ぜたら完成。
丸ごとさんまの炊き込みご飯は、隠れた秋の味覚です。
丸ごと炊き込むことができますが、臭みの原因となるため、内蔵は必ず取り除きましょう。
生のままや、焼いた物を混ぜ込んでもおいしく食べられますが、一度表面を焼く手間をかけることで、香ばしく、一緒に炊き込むことで旨味がつまったご飯になります。
薄味ではありますが、さんまの風味をしっかりと感じられる、満足のいく味付けに仕上げました。
今回はシンプルな生姜のみの具材ですが、旬のきのこを一緒に炊き込んだり、大葉やみょうが、すだちを添えて食べるのもおすすめです。
食塩相当量:0.6g
さんまの山椒蒲焼き
【材料】(1人分)
さんま 1尾
片栗粉 大さじ2
★醤油 小さじ1
★みりん 小さじ2
★酒 小さじ1
★粉山椒 お好みで
万能ねぎ 少々
サラダ油 大さじ1
【作り方】
1.さんまは3枚におろし、食べやすい大きさに切る。
2.万能ねぎは小口切りにする。
3.★の調味料を合わせておく。山椒はお好みで加える。
4.さんまの水気を拭き取り、両面に片栗粉をまぶす。
5.フライパンに油を熱し、さんまを両面中火で焼く。
6.両面に火が通ったら弱火にし、3の調味料を加え絡める。
7.うつわに盛り、万能ねぎを散らしたら完成。
さんまレシピの定番、蒲焼きも山椒をきかせて減塩。
片栗粉をしっかりはたいて焼くことで、たれにもとろみがつき絡みやすくなります。
そのまま食卓のメインやおつまみに、また、ご飯の上に乗せて丼スタイルやお弁当の具材としてもぴったり。
実山椒を散らすとさらに風味が増す、秋の一品です。
食塩相当量:1.3g
* * *
一番脂ののっているさんまが流通する時期は、9月上旬から10月末あたりまでと言われています。
今回ご紹介した以外でも、ぜひ、いろいろな調理法で旬の味覚を味わってみて下さい。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。