文/川口陽海
『なんか最近右の腰が痛いな・・・』
『腰からお尻にかけてズキズキする・・・』
『満員電車で立ってると腰が痛い・・・』
『ずっと座ってPCで仕事してるとお尻が痛くなってくる・・・』
もしあなたがこのような症状でお悩みであれば、放っておかない方が方が良いかもしれません。
大したことない、と放置していると、
◆ある日突然腰に激痛がおこり動けなくなってしまった。
◆なかなか治らない腰痛が気になり病院に行くと「椎間板ヘルニアですね」と診断された。
◆検査しても何も異常はみつからないけど、薬を飲んでも痛みは良くならず、慢性化してしまった。
◆良くなってもまた再発を繰り返してしまう。
こんなことにもなりかねません。
ではどんなことをしたら良いのか?
まずは身体を動かす、運動することが第一です。
なかでも誰でも簡単にできて、腰の痛みに効果が高いのがストレッチ。
腰痛改善教室第5回は、腰痛トレーニング研究所で、腰の片側が痛む場合に指導するストレッチをご紹介します。
痛みの出やすい部位
腰の片側に痛みが出る場合、上の画像の①や②あたりの痛みがでたり、またはこの両方にかけて痛んだりすることが多いようです。
また腰椎椎間板ヘルニアの場合にも、このような症状が良く見受けられます。
痛みの原因は腰やお尻の筋肉
このような部位の痛みは、腰や殿部(お尻)の筋肉がこり固まって起こることが多いのですが、とくに原因になることが多い筋肉は、次の2つです。
(1)背骨のやや外側(肋骨と骨盤の間)【腰方形筋】
(2)お尻の上半分(骨盤の骨の下)【中殿筋】
前回の記事(テニスボールで腰ほぐれる!5分でできる簡単ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第4回】)では、腰方形筋と中殿筋をテニスボールでほぐすワザをご紹介しました。
ストレッチ前にテニスボールでほぐすとより一層効果がありますので、ぜひあわせてご覧ください。
前回の記事にもありますが、これらの筋肉について簡単にご紹介します。
(1)背骨のやや外側(肋骨と骨盤の間)【腰方形筋】
腰方形筋は、腰に手を当てた時にちょうど親指があたる部分にあります。
腰がつらい時に揉んだり押したりしたくなったり、押されると気持ちよい部分、というとわかるでしょうか。
腰方形筋は肋骨と骨盤をつないでいる筋肉で、腰を支えたりするはたらきがあります。
とくにずっと座りっぱなしでいたりするとこの筋肉に負担がかかってこり固まってしまい、下の図の赤い範囲のように、腰や骨盤周囲などに痛みを起こします。
(2)お尻の上半分 【中殿筋】
中殿筋は、お尻の上半分あたりにある筋肉です。
股関節を動かしたり、骨盤を支えたりするはたらきがあります。
腰がつらい時にこのあたりをトントンしたくなったり、実際にトントンすると少し楽になったりすることがあるかもしれません。
ずっと座りっぱなしや立ちっぱなしが続くと、この筋肉に負担がかかってこり固まってしまい、下の図の赤い範囲のように、腰や骨盤周囲などに痛みを起こします。
場合によっては腿の方まで痛みが出たりすることもあります。
まずはこれらの筋肉や部位をなんとなくイメージして頭に入れておきましょう。
それではここから、実際にストレッチのやり方をご紹介します。
腰方形筋のストレッチ その1
腰痛トレーニング研究所HP|腰の片側が痛む場合のストレッチ より
仰向けから片膝を胸に引き寄せ
腰をひねるようにしてストレッチします
腰からお尻にかけて適度に伸びたところで30秒ほど止めます。
息を吐いて身体の力を抜きます。とくに伸びている部分の筋肉の力を抜くようにします。
痛気持ち良く伸びる感じがベストです。
これを片側2~3回繰り返します。
腰方形筋のストレッチ その2
腰痛トレーニング研究所HP|腰の片側が痛む場合のストレッチ より
片脚を伸ばして脚を開きます
上半身を横に倒し腰の横をストレッチします
適度に伸びたところで30秒ほど止めます。
息を吐いて身体の力を抜きます。とくに伸びている部分の筋肉の力を抜くようにします。
痛気持ち良く伸びる感じがベストです。
これを片側2~3回繰り返します。
中殿筋のストレッチ その1
お尻からももの裏にかけて適度に伸びたところで30秒ほど止めます。
息を吐いて身体の力を抜きます。とくに伸びている部分の筋肉の力を抜くようにします。
痛気持ち良く伸びる感じがベストです。
これを片側2~3回繰り返します。
腿の裏を抱えてもあまりストレッチされない場合は、すねを抱えるようにしてみてください。
中殿筋のストレッチ その2
腰からお尻、腿の裏あたりが適度に伸びたところで30秒ほど止めます。
息を吐いて身体の力を抜きます。とくに伸びている部分の筋肉の力を抜くようにします。
痛気持ち良く伸びる感じがベストです。
これを片側2~3回繰り返します。
※※ストレッチをする際のご注意※※
×痛くて伸ばせない、伸ばすと激痛
×伸ばしたくない、嫌な感じがする
などの場合は無理におこなわないようにしましょう。ストレッチをおこなうことで痛みやしびれが悪化する場合は、速やかにストレッチを中止してください。
文・指導/川口陽海
厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
TEL:03-6457-8616
http://www.re-studio.jp/index.html