写真・文/矢崎海里
減塩は調味料ばかりが着目されがちですが、加工品なども注意が必要です。
なかでも練り製品は塩分が高いものが多く、食べ過ぎには気を付けましょう。
今回は旬の魚、アジで作るさつま揚げのレシピをご紹介します。
さつま揚げは魚のすり身と野菜、えびなどを味付けして揚げたものです。
白身魚のすり身を使うイメージがありますが、イワシやサバ、トビウオなど地域によりさまざまな魚で作られています。
手作りなので調味料を調整しやすく、そのままはもちろん、ほかの食材と合わせて味付けしやすいのもポイントです。
アジのさつま揚げ
【材料】(4個分)
アジ 皮・骨を除いた状態で150g(中2~3尾)
酒 大さじ1/2
ごぼう 30g
人参 20g
生姜 1かけ
★片栗粉 大さじ1/2
★醤油 小さじ1
★味噌 小さじ1/2
★砂糖 小さじ1/2
揚げ油 適量
【作り方】
1.アジは一口大に切り、フードプロセッサーで細かくする。
2.ごぼうと人参は千切りに、生姜はみじん切りにする。
3.1に★の材料を加えて粘り気が出るまで混ぜ、2を加える。
4.4等分にして小判型に成形する。
5.160℃の低めの油で片面5分ずつ、じっくり揚げる。
6.油を切って完成。
市販品のように塩味がしっかりしたものではないものの、魚の味わいが感じられる一品です。
みじん切りにした生姜の風味もアクセントになっていて、何もつけずにおいしく食べられます。
ぜひ揚げたてを召し上がってみてください。
フードプロセッサーがなくても、包丁でよく叩く方法でも作ることができます。
粘りが出るまでしっかり叩いてください。
市販のさつま揚げと比較して、塩分は4割ほどになっています。
そのままでももちろん、炒め物や煮物、あえ物などほかの食材と合わせて味付けしやすいのがポイントです。
ここからは手作りさつま揚げを使った、もう一品に嬉しいレシピをご紹介します。
1個(50g)あたり食塩相当量:0.4g
ししとうとさつま揚げのおかかポン酢炒め
【材料】(1人分)
手作りさつま揚げ 1個(50g)
ししとう 8本
ポン酢しょうゆ 小さじ1/2
かつお節 適量
ごま油 小さじ1
【作り方】
1.さつま揚げは短冊切りにする。ししとうのへたを取り、数か所穴をあける。
2.フライパンにごま油を熱し、1を中火で炒める。
3.ししとうに焼き目がついたら弱火にして、ポン酢しょうゆを加える。なじんだらかつお節を入れて火を止める。
4.うつわに盛り付けて完成。
市販品で作ると塩分が高くなってしまうおかずも、手づくりのさつま揚げなら塩分を抑えて調理できて、アレンジの幅が広がります。
崩れにくいのでおでんの具材にもおすすめです。
かつお節はポン酢しょうゆが具材となじんでから加えることで、かつお節がポン酢しょうゆを吸い取って味付けが偏るのを防いでいます。
ししとうは油で炒めた際跳ねることがあるので、事前につまようじや包丁の先で数か所穴をあけておきましょう。
食塩相当量:0.6g
* * *
今回ご紹介したレシピは、アジ以外の魚でも同様に作れます。
季節の旬の魚で作って、味わいを楽しむのもいいですね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。