皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか? 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 第43回のテーマは、「粘膜に効く漢方薬」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、竹田由子さんに教えてもらいました。

こんな喉や鼻のトラブルには漢方薬がおすすめ

季節の変わり目は温度差が激しく、体調を崩しがちです。とくに喉や鼻、口などの不調が起きやすく、粘膜の乾燥が予期せぬ病気につながる可能性もあります。今回は、喉や鼻の粘膜のトラブルと、漢方薬がおすすめな理由について解説します。

1.喉がイガイガする、咳が止まらない

潤いを失い、喉や気管支の粘膜が乾燥すると、喉がイガイガしたり、咳が止まらなくなったりします。とくに咳は空咳が多く、痰は出ない、もしくは少ないタイプです。粘膜のバリアを活性化するには漢方薬が向いています。

2.鼻の粘膜が乾燥する

鼻粘膜の乾燥がひどくなると、炎症を起こしたり、出血したりする場合もあります。外邪(環境の変化)から守るフィルターの役割をしている鼻の粘膜が不調だと、バリア機能の役割を果たせず、いろいろな病気にかかりやすくなるでしょう。部屋の加湿、自律神経を整えるなどの対処方法がありますが、漢方薬で体の冷え対策をして改善できる場合もあります。

3. 口内炎ができる

口内炎の原因は、栄養不足やストレスによる免疫力低下、口のなかを噛んでしまうなど様々ですが、漢方では体の余分な熱、熱邪が影響していると考えます。とくに体の「水」が不足している陰虚体質の場合、口内炎ができやすくなります。漢方薬で余分な熱邪を取り払い、不足した水を補うのがおすすめです。

喉や鼻の粘膜に効く漢方薬

ここからは、具体的におすすめな漢方薬をご紹介します。喉、鼻など、それぞれの粘膜に効く漢方薬を3つ見ていきましょう。

粘膜のトラブルには、「免疫力を上げる」「血流改善で粘膜を強くする」「水分の循環をよくして粘膜に潤いを与える」「痛みを和らげる」といった漢方薬を選びます。また、漢方薬は、粘膜の機能回復だけでなく、心と体全体を体質から改善することを得意としています。

1.沙参麦門湯(しゃじんばくもんとう)

麦門冬湯(ばくもんどうとう)を用いるよりも痰が少なめで、口渇や乾いた咳に使われる漢方薬です。粘膜に潤いを与え、体を温め、血流をよくしてくれます。咳を鎮め、痰を抑え、強壮薬としても活用されるほか、排尿障害にも用いられる場合があります。

2.葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

かぜの初期によく処方される葛根湯をベースに、鼻の通りをよくする「辛夷(しんい)」、血行を促進する「川芎(せんきゅう)」などの生薬を加えた漢方薬です。体を温め、余分な「水」を体の外に発散します。鼻づまり、蓄膿症、慢性鼻炎などに最適です。

3.半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

口内炎やストレスによる神経性胃炎などに用いられる漢方薬です。咳を鎮静する生薬の「半夏(はんげ)」などが含まれており、熱や炎症を冷ます効果も期待できます。体力中等度の方に用いられます。

漢方は体質との相性で正しく選ぼう

漢方の効き目は、体質や症状とのバランスによって決まります。漢方薬は「病気ではなく病人を診る」とたとえられますが、様々な漢方の「ものさし」を元に体質を判断し、そこから体を整えていきます。

偏りをなくしバランスをとるのが基本的な漢方の考え方です。体質を整えることで、慢性疾患の根本改善も期待できます。また、西洋薬に比べて副作用が少ないことでも知られ、リスクが少ないのも利点です。

しかし、どんないい漢方薬でも体質に合っていないと本来の効果を出せません。漢方薬を選ぶ際は自分で判断せず、医師や薬剤師など、漢方のプロである専門家に診断してもらう必要があります。

そして、「もっと気軽に漢方を利用したい」という方におすすめなのが、あんしん漢方というオンラインサービスです。診断、処方、購入までスマホ一台で完結でき、漢方薬が身近に感じられます。

また、漢方アドバイザー(医師)のオンライン診断や、定期的な検診など、ただ購入するだけの通販サイトとも違い、病院と同じ感覚で利用できるのが大きなメリットです。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0118

喉や鼻の粘膜トラブルには漢方薬が効果的!

粘膜は乾燥が大敵です。喉や鼻などの粘膜の潤いがなくなってしまうと外邪も侵入しやすくなり、様々な病気の原因になってしまいます。漢方薬をうまく使いながら「水」の不足を調整し、喉や鼻をいたわりましょう。

<この記事を書いた人>


あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。
患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。
現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0118

 

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