写真・文/矢崎海里
通年流通しているキャベツですが、この時期には春キャベツが出回ります。
春キャベツは巻きが緩やかで、柔らかく甘みがあるのが特徴です。冬キャベツのように中までずっしり詰まっていないので、少人数の家庭でもひと玉まるまる使い切れます。今回は、1人分でキャベツ1/4玉を使った、キャベツが主役のレシピをご紹介しているので、ひと玉購入して旬のおいしさを楽しんでくださいね。
春キャベツと桜えびの白だし蒸し
【材料】(1人分)
春キャベツ 1/4玉
かいわれ大根 1/3パック
桜えび 大さじ1/2
酒 小さじ2
白だし 小さじ1
【作り方】
1.キャベツは食べやすい大きさにざく切りにする。かいわれ大根は根を落とす。
2.鍋にキャベツ、酒、白だしを入れる。ふたをして弱火で5分加熱する。
3.火を止め、かいわれ大根を入れて再度ふたをして数分蒸す。
4.桜えびを入れて混ぜる。
春らしい色合いの一品です。
蒸し器がなくても、少量の水分を加えて鍋で蒸し調理ができます。
甘みの強い春キャベツと、ピリリと辛いかいわれ大根の相性も抜群。
桜えびの風味もプラスされて、少ない調味料でおいしく食べられます。
キャベツには、ビタミンKやビタミンCなどが多く含まれます。春キャベツ1/4玉で1日分のビタミンCを補うことができます。
またキャベツには、ビタミンと似たはたらきをする「キャベジン」という成分が含まれています。キャベジンはビタミンUとも呼ばれていて、その名の通りキャベツから発見された成分です。胃や腸の健康維持にはたらき、胃腸の不調を和らげる医薬品の成分としても使用されています。
食塩相当量:0.5g
キャベツのウスターソースステーキ
【材料】(1人分)
春キャベツ 1/4玉
オリーブオイル 小さじ1/2
ウスターソース 大さじ1/2
ケチャップ 小さじ1/2
【作り方】
1.キャベツは芯が付いたままくし切りにする。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、キャベツを焦げ目が付くまで両面中火で焼く。
3.焼けたら取り出し、弱火にしてウスターソース、ケチャップを軽く煮詰める。
4.キャベツの上にソースをかける。
旬の春キャベツはシンプルにステーキに。芯をつけたまま焼くことで、葉がばらけずに焼けます。
春キャベツの芯は柔らかいので、ぜひ芯まで余さずに食べてみてください。キャベツの甘みとウスターソースのスパイシーな香りがよく合いますよ。
キャベツには100gあたり1.8gの食物繊維が含まれています。突出するほど多くはありませんが、キャベツは使用頻度が多く、たくさんの量を食べやすいので食物繊維を補うのにおすすめの野菜です。春キャベツは1/4個で約300gなので、このメニュー1食で5.4gの食物繊維(一日に必要とされるうちの約1/4)を補うことができます。
食塩相当量:1.0g
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春キャベツが終われば、高原キャベツ(夏~秋)、寒玉キャベツ(冬)と、産地リレーで通年新鮮なものが手に入ります。季節ごとに違うキャベツの風味を味わってみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。