脊柱菅狭窄症や坐骨神経痛では、歩くとお尻(殿部)から脚にかけて痛みやしびれがおこることがあります。

長く歩くと痛みやしびれが強くなって歩けなくなってしまうけれど、少し休むとまた歩けるようになる、間欠性跛行という症状もよく見られます。

このような症状でも、歩く前や普段からストレッチをおこなうことで改善することができます。

腰・殿部・腿裏の筋肉をストレッチする

歩く時にお尻(殿部)から脚にかけて痛みやしびれが出る場合、腰・殿部・腿裏のストレッチをすることが効果的です。

ストレッチでしっかり伸ばしたいのは、次の筋肉です。

腰方形筋

腰の外側にあり、ろっ骨と骨盤をつなぐようにある筋肉です。(上図左)腰や背骨を支え、姿勢を保つのに重要な役割をしています。

長時間のデスクワークなど、長く座っていると負担がかかり、固くなってしまいます。そうすると腰のみならず下半身全体に影響し、血行が悪くなったり、下半身の筋肉が緊張しやすくなったりします。

殿筋(大殿筋・中殿筋・小殿筋)

その名の通りお尻(殿部)の筋肉です。大殿筋、中殿筋、小殿筋やその他殿部の筋肉の総称です。
骨盤や股関節を支えたり動かしたりする役割があります。とくに直立姿勢を保ちながら歩く際に重要です。

座った姿勢ではこの筋肉が体重を受け止めるため、やはり長時間のデスクワークなどで、固くなってしまいます。
すると立ち上がる時に痛みが出たり、歩きづらくなったりします。

ハムストリング

腿の裏側の筋肉です。膝を曲げる、歩く、走るなどで使われる筋肉です。

この筋肉が固くなると、前屈が固くなったり、歩幅が小さくなったりします。また脚力が弱くなり、立つ、歩くなどに支障が出てきます。

これらの筋肉を柔軟に保つことで、痛みやしびれの予防や改善が期待できます。
歩行の前後や1日のうちに何回か次のようなストレッチをおこないましょう。

腰方形筋のストレッチ

腰の横、腰方形筋を伸ばすストレッチです。

上の画像のように、片足を曲げ片足は伸ばす姿勢で床に座ります。
この姿勢で伸ばした足の内腿や腿裏がきついようなら、膝を軽く曲げてもOKです。

そこから上半身を伸ばした足の方向に倒していきます。可能な場合は手で足先をつかめると良いのですが、無理な場合は上半身を倒すだけでOKです。

上の画像のように上半身を右に倒すと左の腰が伸びます。ろっ骨と骨盤の間が拡がるように適度に伸びたところで止め、そのまま30~60秒ほどキープしてください。

呼吸は楽にゆっくりと繰り返し、力を抜いて上半身の重みだけで伸ばしてください。

終わったらゆっくりと上半身を戻し、反対も同じようにやってみましょう。
片側2~3回ずつおこないましょう。

床に座るのが難しい場合は、下の画像のように椅子に座っておこなってみましょう。

※痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。

腰回し

立った姿勢で腰をゆっくり回します。はじめは小さく回し、痛みなどがないようなら少しずつ大きく回しましょう。

片側に5~10回まわしたら、反対も同じように回します。トータルで40~60回ほどまわしましょう。

※痛みのためにこの動きができない、またはこの動きをおこなうと症状が悪化する時はやめてください。

【 次ページ の股割りストレッチのやり方に続きます】

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