とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなる、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの?など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい! どうすれば根本解消できるの? そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に解説してもらいます。
第35回のテーマは、「デリケートゾーンのかゆみ」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師の清水みゆきさんに教えてもらいました。
1.かゆみのせいで、あわや自転車事故!その原因はだれにも言えずに…
ひろこさん(52歳女性)、コンビニで働いている方からご質問を頂きました。
「50歳で閉経をむかえたんですが、ちょうどそのころから、乾燥に悩まされています。しかも、顔や腕などの皮膚だけでなく陰部まで乾燥してかゆみがひどいんです。
パートで働いているコンビニへは毎日、自転車通勤しています。ですが、自転車に乗る時にサドルに陰部が触れると、かゆみだけでなくヒリヒリしてつらく困っています。そのせいで自転車の運転にも集中できないことも多いです。
先日なんて、帰宅途中に自動車と接触事故を起こしそうになってしまったんです。幸いギリギリのところでブレーキがきき大事には至りませんでしたが、『もうダメだ』と死を覚悟しました・・・。その時も陰部のかゆみやヒリヒリ感が気になっていて注意力散漫になって自動車に気付かなかったんです。
もう二度とあんな怖い目にあいたくないし、何よりかゆみも続いてつらいのでなんとかしたいのです。でも、場所が場所だけに皮膚科の受診もためらわれて、誰にも相談できずに悩んでいます。どうにかしてデリケートゾーンのかゆみを改善する方法があれば教えてほしいです」
ご質問ありがとうございます。
デリケートゾーンの悩みはなかなか相談しにくいですし、一人で悩みがちですよね。
陰部のかゆみは更年期症状のひとつです。一般的に、閉経に伴って不調が起きることを更年期障害と呼びます。
今回は更年期のデリケートゾーンのかゆみの原因や改善方法についてお伝えします。
2.更年期のデリケートゾーンのかゆみの原因はホルモンバランスの乱れだった!
45~55歳の閉経前後に起こる更年期障害とは、卵巣の老化により女性ホルモン(エストロゲン)が減少することによるからだの急激な変化に、脳がついていけずに様々な症状が起こってしまう状態です。
更年期にエストロゲンが減ると、尿道の粘膜がうすくなり尿道の周りの組織が萎縮して知覚過敏となったり、尿道や膀胱の近くの筋肉をうまくコントロールできなくなったりして、デリケートゾーンのかゆみを引き起こしやすくなります。
漢方では、泌尿器系、成長・発育・生殖を主る機能をもつ「腎」が衰えると、デリケートゾーンのかゆみを引き起こすと考えます。更年期になると、この「腎」のはたらきが自然現象として衰えてきてしまいます。また、ストレスもデリケートゾーンのかゆみの原因となります。
3.デリケートゾーンのかゆみを改善するための3つの方法
更年期の不調の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。
これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。 デリケートゾーンのかゆみの場合は、膣錠や外用薬を使うことが多いです。
効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方には、漢方の考え方によるアプローチがおすすめです。
ここからは、身近でできる養生法をご紹介します。以下に、更年期のデリケートゾーンのかゆみの症状を和らげるための対処法を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
3-1.シームレス(縫い目のない)ショーツを履く
ショーツとの摩擦や刺激による陰部のかゆみの悪化を防ぐために、毎日身に着ける下着も見直してみましょう。
シームレス(縫い目のない)や綿やシルクなどの肌にやさしい天然素材を使ったショーツがおすすめです。
3-2.洗浄と保湿を心がける
デリケートゾーン専用の洗浄剤を使い、ゴシゴシ洗わずに泡で丁寧にやさしく洗うようにしましょう。
ただし、清潔にすることは大切ですが、洗いすぎるとかえって自浄作用を低下させてしまうこともあるため、洗浄剤やビデを使った洗浄のし過ぎには気を付けましょう。
おりものや尿のついたナプキンをつけたままにしたりしないようにして、清潔な状態を保ちましょう。
また、デリケートゾーンが乾燥するとかゆみや感染症の原因となってしまいます。
乾燥がひどい場合は、デリケートゾーンに専用の保湿剤やワセリンを塗るなど、できるだけ刺激が少ない保湿剤を選んでしっかり保湿するようにしましょう。
3-3.漢方薬で体質改善する
「西洋薬は副作用が心配」
「一度飲み始めたらやめられないのではないかと不安」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
一般的に、漢方薬は自然にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られており、西洋薬よりも副作用が少ないといわれております。
また、症状の緩和、苦痛を和らげるための対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すので、同じ症状を繰り返したくないという思いに応えてくれます。 バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。
【デリケートゾーンのかゆみ】に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
<デリケートゾーンのかゆみで悩む方におすすめの漢方薬>
「腎」を補い陰部に潤いを与えてかゆみをやわらげる漢方薬です。頻尿や冷えなどの症状にも用いられます。
温経湯(うんけいとう)
からだを温めて血流をよくし、ホルモンバランスを改善しつつ陰部に潤いを与えてかゆみを和らげる漢方薬です。更年期障害、月経痛、月経不順などの症状にも用いられます。
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
下半身の湿熱を改善し陰部のかゆみを和らげる漢方薬です。排尿時の痛みや残尿感などの症状に用いられます。
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用がおこることもあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
お手頃価格で不調を改善したい、という方には医薬品の漢方がおすすめ。
スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスも登場しています。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。
4.更年期のデリケートゾーンのかゆみの悩みから抜け出そう!
他の人には相談しにくい陰部のかゆみ、続くとつらいですよね。まずはデリケートゾーンのかゆみ対策のセルフケアとして、デリケートゾーンの洗い方や下着の選び方などに気をつけ、保湿や清潔に保つことを意識してみてください。
また、根本的に体質改善するには漢方がおすすめです。デリケートゾーンのかゆみが改善されると、気持ちも明るくなってもっと笑顔で毎日を過ごせるようになると思います。まずは無理なくできることから始めてみましょう。
漢方でデリケートゾーンの悩みをスッキリ解消して、更年期も元気に過ごしていきましょう!
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
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