とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなる、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの? など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい! どうすれば根本解消できるの? そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に解説してもらいます。
第34回のテーマは、「やる気が出ない」です。医師の木村眞樹子先生に教えてもらいました。
1.大好きな趣味さえも億劫に…元気な私はどこに行っちゃったの?
飯田さん 50歳女性 会社員の方からご質問を頂きました。
「私は比較的、家事も仕事も要領よくこなせるタイプで、これまで自分のプライベート時間を大切にしてきました。毎週水曜日は仕事を早めに切り上げ、趣味のフラダンスのレッスンに通うことが長年の楽しみでした。
それなのに最近はレッスンに身が入らず、ついには行くことすら面倒だと感じるようになり、数か月間休んでいます。仕事も以前のようにやる気が出ず、同僚にバレないようにコッソリ手を抜いています。掃除も洗濯も限界までやりたくなくて、家の中も荒れてきました。
以前のように活動的になりたいのに、一日中やる気が出ない自分が嫌いになりそうです。解決方法はあるのでしょうか?」
ご質問ありがとうございます。やる気が出ないと日々の生活が楽しくなくなってしまい、つらいですよね。飯田さんのお悩みは、更年期症状が原因かもしれません。
2.やる気が出ないのは更年期特有の症状。原因はホルモンバランスの乱れ
仕事や家事、プライベートなどで、やる気がなくなったり、能率が低下したり、あらゆるモチベーションを奪われて楽しく人生を送れなくなってしまう…。更年期は肉体だけでなく、精神的にも大きく影響が表れる時期です。
平均的には45歳~55歳あたり、閉経前後の10年間が更年期にあたります。更年期には女性ホルモンの分泌量に変化が表れ、とくに重要な女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌が、ゆらぎを伴いながら急激に低下します。その結果、からだと心に不調が現れ、更年期特有の悩みが生まれるのです。
不安感、イライラなどの精神的な症状も、やる気を奪う一因です。更年期のつらい精神症状、どうにかしたいですよね。そこで、以下にこういった更年期特有の精神症状を改善していく方法をご紹介します。
3.更年期の無気力症状をムリなく改善する3つの方法
更年期の不調の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。 効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。
ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方には、漢方の考え方によるアプローチがおすすめです。
3-1.糖質控えめの食事に変えて血糖値を安定させる
自律神経が乱れる要因として、お菓子やスイーツなど甘いものの食べすぎや、炭水化物中心の食事を摂ってしまっていることなどが挙げられます。血糖値の乱高下は気分のイライラにもつながるので、食生活において糖質を意識することは大事です。
パン+パスタや、おにぎり+うどんなど、炭水化物の同士の組み合わせは血糖値が急上昇してしまうので注意しましょう。また、栄養面でも偏りが起き、健康にもよくありません。
緑黄色野菜、海藻類、きのこ類、山菜、芋、豆などの副菜は、ビタミン、ミネラルの供給源にもなり、自律神経の乱れを防いでくれます。なるべく「一汁三菜」を意識して食物繊維を摂ることが重要です。白米を炊く場合でも、雑穀米を混ぜるなど工夫をしましょう。
3-2.アロマテラピーで心のリラクゼーションを図る
精神を落ち着かせてリラックス効果があり、更年期症状の緩和に役立つのがアロマテラピーです。
更年期症状にアロマを用いる場合は、人工香料ではなく、天然100%のエッセンシャルオイル(精油)がおすすめ。精油のなかにはエストロゲン様作用といい、エストロゲンに似た化学構造をしていて、女性ホルモンのような働きをしてくれるものもあります。
シソ科のハーブ、「クラリセージ」は幸福感をもたらしてくれる甘い香りがします。アロマや香水だけでなく、食品の香りづけに使用されることもあるハーブなので安心して使用できますね。
「サイプレス」は樹木系の香りで、まるで森林浴に似たリラックス感を得られます。ホルモンバランスを調整してくれる作用もあり、月経痛、月経不順などに悩む方にはおすすめです。
3-3.漢方薬で体質改善をめざす!
「不調を根本から改善したい」「色々と試したが、良くならずツライ」
そんな方には医薬品として効果が認められている漢方薬がおすすめです。
一般的に、漢方薬は自然にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られており、西洋薬よりも副作用が少ないといわれております。
また、症状の緩和、苦痛を和らげるための対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決をめざす漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれます。
バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、漢方薬なら症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。
それでは以下に、やる気が出ないことに悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
<やる気が出ないことに悩む女性におすすめの漢方薬>
更年期症状の精神不安、イライラで悩む方に用いられる漢方薬です。月経不順、不眠症などにも処方されます。
加味帰脾湯(かみきひとう)
血色がわるく、心身が疲労している方に用いられる漢方薬です。精神不安、神経症などのほか、貧血、不眠症などにも処方されます。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
ある程度体力のある方に用いられる漢方薬です。精神不安、動悸、不眠などのほか、便秘の方にも処方されます。
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用がおこることもあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
また、お手頃価格で不調を改善したい、という方には医薬品の漢方がおすすめ。スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスも登場しています。
AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」のようなオンライン個別相談が話題です。
4.更年期症状を改善して、やる気あふれるキラキラした毎日を取り戻す!
仕事やプライベートに大きな影響を与える、やる気の低下。更年期には、精神にも様々な不調が現れるので注意しましょう。
今回紹介したケアをきちんと行えば、あなたのつらい症状も緩和できるかもしれません。ときには、漢方薬という選択肢を選んでみてはいかがでしょうか?悩みをスッキリ解決して、毎日の生活を楽しく豊かに送りましょう!
<この記事を書いた人>
医師 木村 眞樹子
医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科として臨床に従事。
妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならない身体をつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。
臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットを活かしつつ漢方の処方も行う。
また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、webメディアで発信も行なっている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0034
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