急にめまいがしたり、キーンと音が響いてイライラしたりする、耳が詰まった感じが続くなど、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい!どうすれば根本解消できるの?
そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に解説してもらいます。
第13回のテーマは、「更年期の耳鳴り」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師である清水みゆきさんに教えてもらいました。
1.耳鳴りが止まらない…仕事と介護で疲れているのに夜も眠れない
フルタイムで事務職として働きながら親の介護もしている奈都子さん(46歳の女性)からご質問を頂きました。
「最近、家でも仕事中も何でもないことでイライラする事が増えたとは自分でも感じていたんです。そんな中、突然、親の介護まですることになりました。慣れない介護と家事や仕事でもう毎日必死です。ある日、デイサービスの準備をしていると、突然「キーン」と金属音が響くようになりました。大きな音ではありませんが、昼夜問わず鳴りやみません。特に、夜は耳鳴りが気になってなかなか眠れなくなってしまいました。
介護のストレスに加えて夜も眠れなくなり、寝不足とイライラで仕事のミスも増えて困っています。イライラ、ピリピリしてる私に、家族や周りの人が気を遣っているのも感じると、ますます気が滅入ります。眠れないからといって睡眠薬を飲むのには抵抗があるので、どうにかして夜だけでも耳鳴りを抑える方法があれば教えてほしいです」
ご質問ありがとうございます。耳鳴りがひどくて夜もぐっすり眠れないと、心身ともに辛いですよね。
耳鳴りは更年期症状のひとつです。一般的に、閉経に伴って不調が起きることを更年期障害と呼びます。
今回は耳鳴りの原因や改善方法についてお伝えします。
2.耳鳴りの原因は女性ホルモンの低下とストレス
更年期障害の症状としての耳鳴りは女性ホルモンの低下が原因です。ホルモンバランスの乱れによって、自律神経のはたらきが不安定になり耳鳴りを引き起こします。
他にも、加齢やストレス、メニエールや糖尿病など他の病気も耳鳴りの原因となることがあります。
東洋医学では、更年期の耳鳴りは、ホルモンバランスの乱れや年齢を重ねることで体内の水の巡りが悪くなり、余分な水分や老廃物が三半規管や内耳にたまることが原因と考えられています。
また、ストレスによる気の滞りにより血の巡りが悪くなると、耳のある頭部にしっかりと血が届かず耳鳴りの原因となることもあります。
3.更年期の耳鳴りの改善法4選
3-1.ストレスをためない
更年期世代の女性はどうしてもストレスがたまりがちですよね。。仕事や家事で無理をし過ぎていませんか?お友達とおしゃべりをする、趣味やスポーツをみつける、好きなテレビをゆっくりみるなど、一日のなかで自分のための楽しい時間をもつようにしましょう。
また、耳鳴りがつらい=ストレスや疲れのサインととらえて、ゆっくり休んだり、気分転換したりするとよいですね。
3-2.血行をよくする
血行が悪いと、耳鳴りの原因となることがあります。ホットタオルで耳の周りを温めたり、マッサージをするといいですね。
血行をよくするビタミンEを豊富に含む食材をとるのも効果的です。大豆製品、アーモンド、かぼちゃなどを積極的に食べるようにしましょう。
3ー3. 耳鳴りに効くツボを押す
耳の周りのマッサージをする時に耳鳴りを改善するツボも刺激しましょう。お風呂上がりの血行のよい時が効果的です。
・聴宮(ちょうきゅう):口を開けたときに耳の付け根あたりにできるくぼみに相当します。
・聴会(ちょうえ):聴宮の少し下にあるツボです。
口をあけて聴宮に中指、聴会に人差し指をあてて同時に押すとよいです。
3-4.漢方薬で体質改善する!
更年期の不調には漢方薬もよく使われています。
一般的に、漢方薬は自然にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られており、西洋薬よりも副作用が少ないと言われております。また、症状の緩和、苦痛を和らげるための対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すので、同じ症状を繰り返したくないという思いに応えてくれます。バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。
更年期の耳鳴りに悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
<更年期の耳鳴りに悩む女性におすすめの漢方薬>
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)血を補い巡らせ、体の中の余分な水を取り除き、耳鳴りを改善する漢方薬です。
・めまいやイライラを伴う方に
女神散(にょしんさん)血を補いつつ、気血の巡りをよくして耳鳴りを改善する漢方薬です。
・胃腸が弱い、不安感が強い、不眠がちの方に
加味帰脾湯(かみきひとう)気と血の不足により頭部まで栄養が行き渡らないことにより起こる耳鳴りや耳のつまり感を改善する漢方薬です。
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用がおきることもあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
お手頃価格で不調を改善したい、という方には、「オンラインAI漢方」などの、スマホで気軽に専門家に相談できるサービスもおすすめです。
4.セルフケアと漢方の力で耳鳴りとうまく付き合っていきましょう
耳鳴りは原因不明な事も多く、西洋医学で完治させるのは難しい場合もあります。
耳鳴りを今すぐ無理やり止めるというよりは、漢方やセルフケアで耳鳴りが起きにくいからだづくりをしていきましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0013
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