とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落ち込む、急に顔が熱くなったり、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの?など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい!どうすれば根本解消できるの?
そんな女性たちの疑問を漢方の専門家に解説してもらう、更年期の新習慣「漢方」Q&A。全10回の予定でしたが、好評のため引き続き連載をお届けいたします。
第11回のテーマは、「更年期のむくみ」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師の清水みゆきさんにお聞きしました。
1.二重がなくなるほどのむくみ。去年と顔の大きさが違い、愕然!
ハルナさん 42歳女性 化粧品販売の方からご質問を頂きました。
「若い時から足がむくみやすいタイプでした。最近はさらに、朝起きた時の顔のむくみがひどくて。まぶたなんて、むくみ過ぎて二重まぶたの線がなくなるほどです。まぶただけではなく、顔全体もむくんできていると思います。先日、去年の写真を見ていたら、今と顔の大きさが全く違っていて・・・愕然としました。
私は化粧品販売の仕事をしているので、普段から美容や身だしなみにも気を遣っています。なのに、上司から『最近ちょっと太ったんじゃない?美容の仕事しているんだから、美意識はキープしてね』と言われてショックでした。
もちろん食べ物にも気を遣っていますし、ホットタオルを使ったりマッサージをしたりしています。でもなかなかむくみがよくなりません。どうしたらよくなるでしょうか?」
ご質問ありがとうございます。ご自分でむくみの対策を頑張っているのに改善されないと辛いですよね。
むくみは更年期に生じる代表的な症状のひとつです。一般的に、閉経に伴って不調が起きることを更年期障害と呼びます。最近では、まだ閉経ではない年代でも、更年期障害と同じような症状に悩まされるケースが増えています。これが「プレ更年期」と呼ばれる状態です。
今回はむくみの原因や改善方法についてお伝えします。
2.更年期のむくみの原因はホルモンバランスの乱れ!
更年期のむくみは、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が原因です。ホルモンバランスが悪くなると、自律神経が乱れて血行やリンパの流れが滞ってしまいます。流れが悪くなった血液やリンパ液は、細胞と細胞の間にある水分と老廃物をうまく取り込むことができません。そのため、不要な水分や老廃物が血管外に溜まり、むくみとなります。また、筋力が弱くなることで血行やリンパの流れが悪くなりむくむこともあります。
漢方では、体内で水(水分)が滞ると、水分代謝が悪くなって体内に水分が溜まり、むくみが生じると考えます。また、疲れやストレスで気(生命エネルギー)が不足したり滞ると水の巡りが悪くなり、むくみの原因となるので注意が必要です。
3.更年期のむくみに悩む人が取り入れるべき4つの習慣
3-1.利尿作用のある食べ物でむくみを予防する!
むくみの予防には、水分を排出する利尿作用のある食べ物をとるとよいです。スイカ、キュウリ、小豆、そら豆、はとむぎ、トウモロコシなどを積極的に食べて余分な水分をためにくい体づくりをしていきましょう。
3-2.血行を良くしてむくみを解消する!
むくみの解消には血行を良くすることが大切です。一番簡単な方法は入浴です。湯船につかるだけで体が温まって血行が改善し、水圧がポンプの役目を果たします。そうすると、リンパの流れがスムーズになり、むくみが解消されます。
あわせて顔や首、足のストレッチをすると効果的です。
また、長時間座ったり、立ったりする仕事の場合は、こまめに体を動かして血流を改善することを意識するといいですね。
3-3.ツボでむくみを解消する!
むくみを解消するツボを刺激することで、更年期のむくみを改善することができます。
・四白(しはく):顔のむくみによいと言われています。黒目の真下で、頬骨の一番高いところをやさしく押すように刺激します。
・陰陵泉(いんりょうせん):足のむくみによいと言われています。両膝下の内側の骨のきわにあるへこみを刺激します。
3-4.漢方薬で体質改善する!
「毎晩マッサージをしているのによくならない」
「むくみにくい体質を目指したい」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
一般的に、漢方薬は自然にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られており、西洋薬よりも副作用が少ないと言われております。また、症状の緩和、苦痛を和らげるための対症療法ではなく、体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すので、同じ症状を繰り返したくないという思いに応えてくれます。バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。
更年期のむくみに悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
<更年期のむくみに悩む女性におすすめの漢方薬>
水の滞りを解消して体の水分バランスを調節してむくみを改善する漢方薬です。
・疲れやすい、汗をかきやすい、太り気味の方むけ:防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)
胃腸のはたらきや水分の代謝をよくして体内の余分な水分を排出しむくみを改善します。
・冷えや貧血がある方むけ:当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体を温めて血や水の巡りを整えてむくみを改善する漢方薬です。
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用がおきることもあります。購入時には、できる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
お手頃価格で不調を改善したい、という方には、「オンラインAI漢方」などの、スマホで気軽に専門家に相談できるサービスもおすすめです。
4.セルフケアと漢方薬でむくみのない毎日を!
むくみが続くとつらいですよね。まずはむくみ対策のセルフケアとして、食生活の工夫や血行をよくする習慣などを毎日の生活の中で意識して取り入れていきましょう。
根本的に体質改善するには漢方がおすすめです。むくみが改善されて体が軽くなると、気持ちも明るくなって元気に過ごせるようになると思います。まずは無理なくできることから始めてみましょう。
気になるむくみを解消して元気な笑顔で毎日を過ごしましょう!
<教えてくれたのは…>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師。漢方調剤薬局にて勤務。現在は、漢方の経験を活かし、「あんしん漢方」の漢方サポート・コンシェルジュにて漢方提案やお客様サポートを行っている。
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