文/満尾正
新型コロナウイルス感染症など、さまざまな病気に負けないための「免疫力」は、日々の食事や生活習慣の改善によって、大幅に高めることができるそうです。しかし、巷に溢れる健康や免疫力に関する知識は刻一刻とアップデートされ、間違った情報や古びてしまったものも少なくありません。コロナ禍の今、本当に現代人が知っておくべき知識とは何でしょうか。著書『世界最新の医療データが示す最強の食事術 ハーバードの栄養学に学ぶ究極の「健康資産」の作り方』が話題の満尾正医師が解説します。
マグネシウムを多く含むオススメ食品
緑の濃い野菜や海藻類を積極的に!
厚生労働省の指針では、成人、たとえば30~49歳の1日のマグネシウム摂取量は、男性で370ミリグラム、女性で290ミリグラムとなっています。
では、どんな食べ物にマグネシウムが多く含まれているのでしょうか。
まず、緑色の濃い野菜が挙げられます。青汁の材料となるケール、ほうれん草、ブロッコリー、ゴーヤなどが代表格です。
キャベツやレタスなどには少ないので、葉物野菜を食べるなら色が濃いものを選んでください。
ひじき・海苔・昆布・わかめなど海藻類にも豊富です。海藻は腸内細菌のエサとなりますから、積極的に摂るといいでしょう。しかし海藻類の摂り過ぎは甲状腺機能にとってマイナスとなりますので、適量を心がけてください。
納豆、みそ、豆腐など大豆製品もおすすめです。納豆は後で述べるとおり、本書の一押し食品です。1日1パック食べましょう。
青魚、タコ、牡蠣には、ビタミンDや亜鉛も多いので一石三鳥です。
そのほか、アボカド、バナナ、ナッツ、シード類にも多く含まれます。
穀類ならホールフード(加工や精製を抑えた植物性食品)がいいでしょう。同じ100グラム中でも、炊いた白米は7ミリグラム、玄米は49ミリグラムとマグネシウム含有量がかなり違います。
小麦粉も同様で、精製してしまうとマグネシウムだけでなく大事なミネラル分が失われてしまいます。
【入浴でマグネシウムを補う方法。次ページに続きます】