・ハムストリングの過緊張が原因
・ハムストリングのストレッチで改善できる
腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛による太ももの裏側の痛み、とてもつらいですよね。
■太ももの裏が張る、ストレッチすると痛い、伸ばせない
■ずっと座っていると痛む、長い時間座っていられない
■歩く時痛む
■暫く歩くと痛みやしびれで歩けなくなるが、休むとまた歩ける(間欠性跛行)
筆者の腰痛トレーニング研究所には、このような症状でお悩みの方がたくさん訪れます。
病院では神経痛の症状として、痛み止めや血行を良くする薬、湿布薬などを処方されたり、場合によってはブロック注射をされたりすることが多いようです。
もちろんそれで良くなる方もおられますが、なかなか良くならない方も少なくありません。
あまりにも痛みが強かったり、なかなか治らず段々症状が悪化したりするような場合は、手術をすすめられることもあります。
実は筆者もかつてそのような症状で長く苦しんだ一人でした。
しかし今は全く痛みなく、日々治療の仕事をこなせております。
それはなぜか?
病院では見落とされることが多い、筋肉に着目することで違う解決策がわかり、自分で治すことができたのです。
太ももの裏側の痛みの原因はハムストリングのトリガーポイント
下の画像をご覧ください。
あなたのもも裏の痛みは、この図の赤いあたりに出ているのではないでしょうか?
このような痛みが出ると、病院では坐骨神経痛と診断されることが多いのですが、この図は「ハムストリングのトリガーポイント」による痛みの典型的なパターンを表した図です。
「トリガーポイント」とは、本連載ではおなじみですが、筋肉の過緊張により筋肉内にできるしこり状の「発痛点」のことです。
上の図でいうと、✖印のところが「トリガーポイント=発痛点」のできやすい場所(好発部位)です。
そこからおこる痛みやしびれなどの症状が、赤い範囲にあらわれるのです。
トリガーポイントとは?
「トリガーポイント」とは、ごく簡単に説明すると、筋肉のひどいコリです。
疲労やオーバーユース、ストレス、過労、長時間の同一姿勢(例えばデスクワークで1日座りっぱなし)、運動不足、睡眠不足、栄養不良など、様々な原因で発生します。
はじめはちょっとした筋肉の張りやコリですが、そのまま放置したり気づかないでいたりすると、血行不良から強い緊張がおこり、「トリガーポイント」となってしまうのです。
太もも裏の痛みなどは、「ハムストリングのトリガーポイント」が原因のことがある、ということがおわかりいただけたでしょうか?
もちろん全ての痛みの原因がトリガーポイントとは限りません。
しかし、病院の治療でなかなか良くならない、手術をしたくない、などの場合には、一つの可能性、選択肢としてぜひ知っておいていただければと思います。
また、トリガーポイントについてより詳しくお知りになりたい方は、以下のページもご覧ください。
太もも裏の痛みを改善するストレッチ
トリガーポイントを改善する方法には様々なものがありますが、ストレッチも大変有効な方法のひとつです。
以下を参考におこなってみてください。
このストレッチでは、バスタオルなどを使用します。
仰向けになり、バスタオルを片脚のつま先あたりにかけます。
そこからバスタオルを引っ張るようにしながら膝を伸ばし、脚を上に伸ばしていきます。
適度に心地よく腿裏からアキレス腱が伸びたところで止め、楽に深呼吸しながら力を抜き、30秒~1分ほど伸ばします。
終わったら脚をゆっくり戻し、反対の足も同じようにおこないます。
これを片側2~3回ずつおこなってみましょう。
※ご注意)痛みのためにこの姿勢ができない、またはこの姿勢をとると症状が悪化する時はやめてください。
この方法できつすぎる場合は、膝の裏を両手で持つ方法や、座ってタオルで伸ばす方法などもありますので、次の画像を参考におこなってみましょう。
膝を適度に軽く曲げるのがポイントです。
曲げすぎても筋肉(ハムストリング)が伸びませんので、痛気持ち良い、心地よい程度に伸びるくらいが良いと思います。
ストレッチをする時に腰や背中、脚などに余計な力みがあると、かえって痛みを起こすことがありますので、その点はご注意ください。
とくに伸びている筋肉の力を抜くようにできると効果的です。
また効果が出てくるまでには少し時間がかかります。2週間から1か月程度は根気よくストレッチを続けてください。
このストレッチをおこなうことで痛みが出たり、または痛みのためにこのトレーニング自体ができないようでしたらやめてください。
以下の記事でも腰痛改善トレーニングをご紹介しています。
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文・指導/川口陽海 厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。著書に「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(発行:アスコム)」がある。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
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