新型コロナウイルスの影響を受けたテレワークや休校の増加に伴い、デジタルデバイスへの接触時間が増加している昨今。そんな中、デジタルデバイスが発するブルーライトは、体内時計の乱れによる身体の昼夜逆転状態「デジタル時差ボケ」を引き起こす要因の一つとなっております。また、この「デジタル時差ボケ」は、健康の根幹でもある「睡眠」にも大きく関与しているのではないかと考えられております。

そこでメガネブランド「Zoff」を運営する株式会社インターメスティックが、ブルーライトによるデジタル時差ボケが及ぼす、睡眠への悪影響の実態を探るべく、調査をしました。生活にすっかり根差しているデジタルデバイスによって、どのような影響があるのか。改善方法も含めてご紹介します。

■withコロナ時代の新症状!身体の昼夜逆転状態、「デジタル時差ボケ」とは?

PCやスマホなどの画面から発せられるブルーライトは太陽光にも含まれており、「睡眠ホルモン」とも言われるメラトニンの分泌を抑制することから、体内時計をコントロールしている人間にとって元来欠かせない光です。しかし、デジタルデバイスの普及により四六時中光を見つめている時代になったことで、夜中でもブルーライトを浴び続け、メラトニン分泌のバランスを崩してしまうことが危惧されます。こうしたデジタルデバイスの使い過ぎによるブルーライトの悪影響で、睡眠のリズムが乱れて身体が常に“昼夜逆転状態”に陥る、いわゆる「デジタル時差ボケ」が引き起こされてしまいます。

そんなデジタル時差ボケは、睡眠にも大きな影響を及ぼしています。とりわけ夏のこの時期は、夜間の最低気温が25℃以上の状態、いわゆる「熱帯夜」となりやすく寝苦しい毎日が続きます。こうした場合、一般的には、暑さを解消するためエアコンや扇風機を効果的に使用したり、寝具や食事を改善したりして対処することが多いですが、実は寝苦しさや睡眠トラブルを生む原因の一つとして見逃しがちなのが「ブルーライト」です。

調査により、ベッドでのスマホの使用時間とデジタル時差ボケに相関性があることがわかっています。また、デジタル時差ボケに陥っている人ほど、寝苦しいと感じていたり、夜中に目覚めがちであったり、寝ても疲れが取れないと感じていたりと、睡眠に関して何らかの問題を抱えがちであることも明らかになっています。デジタルデバイスの発する光は安全なのですが、こうした結果から、今一度ブルーライトとの接し方をしっかりと認識し、適切な対策が必要であることをより強く心に留める必要があるのではないでしょうか。

【眼科医 林田康隆先生 監修「デジタル時差ボケチェックシート」】

  1. 日中、眠いと感じることが多々ある。
  2. 目の痛みや疲れ、乾きなどのトラブルを感じやすい。
  3. 合計すると1日8時間以上、テレビやPC、スマホなど電子機器の画面を見ている。
  4. PC、スマホなどの電子機器は90分以上連続で使用していることが多い。
  5. 本や漫画、雑誌を読む際は、電子書籍を利用することが多い。
  6. 寝る前にはたいていベッドでスマホを見る。
  7. 朝起きるときに朝日を浴びる習慣がない。
  8. 首や肩が痛いと感じたり、凝ったりすることが多い。
  9. 通勤や通学の移動時間など、隙間時間はスマホを見たりゲームをしたりが大半だ。
  10. 毎日適度な運動をする習慣がない。

※上記の10個のうち6個以上チェックがある場合は「デジタル時差ボケ」に陥っています。また、チェックが4個以上ある人も「デジタル時差ボケ予備軍」なので注意です!

■約6割の人がブルーライトよる昼夜逆転状態、「デジタル時差ボケ」に陥っていることが判明

上記の「デジタル時差ボケチェックシート」を元に調査したところ、58.8%の人が6個以上の項目に当てはまることが判明し、「デジタル時差ボケ」に陥っていることが明らかになりました。さらに、22.0%の人が4個以上の項目に該当すると回答しており、「デジタル時差ボケ予備軍」を合わせると80.8%、5人中4人もの割合で「デジタル時差ボケ」の危険性があることが明らかになりました。

また、寝る前のベッドでのスマホ使用時間が長いほど、デジタル時差ボケである割合が高くなっているという結果となり、寝る前のベッドでのスマホ使用時間がデジタル時差ボケは関連していることがわかりました。

■デジタル時差ボケに陥っている人の約8割が、夜中に目覚めやすい傾向があることが判明

先述の通り、デジタル時差ボケに陥っている人ほど、寝ても疲れが取れないと感じていたり、寝苦しさを感じやすくなることが、明らかになっています。それらと同様に、デジタル時差ボケに陥っている人の約8割は、夜中に目覚めることがあると回答。一方で、デジタル時差ボケでない人では約4割と、おおよそ2倍の差が現れ、デジタル時差ボケに陥っている人のほうが夜中に目覚めやすい傾向があることがわかりました。

■林田先生が教える快眠に導く3つのアイケア習慣

調査結果からわかるように、デジタル時差ボケは人の睡眠に大きく影響します。また、暑い夏でも健康でいるためにも、質の良い睡眠を取ることは重要です。そこで、日々の生活の中に取り入れるべき、「快眠に導く3つのアイケア習慣」を、林田先生が紹介しています。

1:目の運動(眼トレ)をしよう

ピントは近い所、視線は画面上になり、さらに瞬きは減少し、現代人の目は凝り固まっています。

目をぐるぐる動かしたり、手元と遠くを交互に見つめたり、1秒間隔でしっかりと瞬きをしたり、この3つの眼トレを寝る前等に行う習慣をつけましょう。(眼トレはそれぞれ右回り左回り1往復・5セット・5セット)

2:寝る前には目を温めよう

就寝前にホットタオルなどで目を温めることで、目の周りの血行を促進して、眼精疲労を改善しましょう。

3:ブルーライトカットの対策をしよう

夜間の昼光色(ブルーライト含有)は脳を緊張させることが分かっています。
スマホやPCの使用時間の長い人(1日4時間以上)は、ブルーライトカットメガネをかける習慣をつけましょう。

【林田先生コメント】
デジタル時差ボケは、オンライン化が進んだwithコロナ時代ならではの新たな症状と言っても過言ではありません。現代社会において、ブルーライトを全く浴びない生活を送ることは限りなく不可能に近いでしょう。デジタルデバイスが発するブルーライトは安全ですが、それを見つめ続けることが問題です。これからの時代、いかに光をコントロールするかが、真夏の熱帯夜を乗り切り、より良い睡眠習慣を築いていくために大切になります。

監修:林田 康隆(はやしだ やすたか)
眼科専門医。「医療法人社団康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾」理事長。

***

この記事を読んで「デジタル時差ボケ」を感じられた方は、林田先生の提唱する3つのアイケア方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査名:デジタル時差ボケと睡眠に関する実態調査
日時:2020/07/15~2020/07/17
性別:男女
年齢:20~29歳有職者(会社員(正社員、契約・派遣社員)、経営者・役員、公務員)
地域:全国
その他:性年代均等割付
サンプル数:500ss
※ デジタルデバイス:スマホやタブレット、PCやTVなどの画像や映像を見ることができる機器のこと。

 

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