【ひと皿の歳時記~第118回】
東京・三田『コートドール』のトリュフのパイ包み焼き
「黒いダイヤモンド」と呼ばれる、真冬が旬のトリュフ。トリュフは、脂、卵、地下茎の野菜(じゃがいも、根セロリ)、鶏などと極めて相性が良いので、料理の中でいろいろな使われ方をします。フォアグラにトリュフ、トリュフ入りのオムレツなどはその代表ですね。
トリュフは食用きのこの一種で、香りが命とされており、収穫されてからの時間が一番問題です。時間がたって香りの失せたトリュフは「消し炭」同様で、まったく価値がありません。収穫されて、せいぜい10日間が生命線といっていいでしょう。
東京・三田に店を構えるフランス料理の名店『コートドール』の「トリュフのパイ包み焼き」は、その香りを最大限に活かした料理で、ナイフで切り分けた瞬間、トリュフの妖艶な香りが立ちのぼります。
パイの中は、分厚いトリュフがフォアグラをサンドイッチにしています。トリュフの歯ごたえまで楽しめる、なんとも贅沢な真冬のご馳走です!
『コートドール』の斉須政雄シェフは、かつてパリの『ランブロワジー』で働いていた時、店のスペシャリテとして、このトリュフのパイ包み焼きを作っていました。私もその『ランブロワジー』で初めていただいたのが1985年頃でした。その時の感動が今でも色褪せてないトリュフの傑作料理です! ぜひご賞味あれ。
店舗情報
店名 | コートドール |
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住所 | 東京都港区三田5-2-18 三田ハウス 1F |
TEL | 03-3455-5145 |
営業時間 | (昼)12:00~13:00(L.O.) (夜)18:00~20:30(L.O.) |
定休日 | 月曜、第2・第4火曜、夏期休暇(8月中旬頃)、年末年始 |