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時代を超えて受け継がれ、語り継がれる名車の物語
オープンカーに憧れて購入した初代ロードスターを、20年以上も大切にしている高知在住の松村さん一家。夫婦ふたり暮らしから子育て時代へと生活が変わっても、松村家の暮らしの中には、いつも愛車ロードスターがある。
高知県南国市。田畑が広がる緑豊かな住宅地に、『サライ』愛読者である松村一亀(かつき)・倫子(のりこ)さん夫妻の自宅はある。ガレージを開けると、鮮やかな赤の初代ロードスターが今にも走り出しそうな雰囲気を漂わせていた。
「1992年に新車で購入して以来、一度も手放すことなく乗り続けていました」(倫子さん)
教員である倫子さんにとって、当時、片道40㎞以上ある勤務先の学校までの往復や買い物など、日常生活の足に車は欠かせなかった。
もともと運転が好きな倫子さんは中古車に乗っていたが、そろそろ新車が欲しいと思い始めた矢先に出会ったのが初代ロードスターである。交際中だった夫の一亀さんも根っからの車好きで、“ふたり乗りのオープンカーなんて、(独身の)今しか乗れんやろ”という一亀さんの助言もあり、購入を決意したという。
「納車は12月25日のクリスマス。販売店で受け取って、そのまま彼(夫の一亀さん)と室戸岬までドライブしました」
倫子さんが独身の頃から通い続ける喫茶店がある。通勤途中の国道脇に店を構える1980年創業の『珈琲屋 めろでぃー』である。
「当時、まだ若かった私にとって”大人の世界”を感じさせてくれるお店でした。そこに『サライ』が置いてあったんです。読んでみると文化の香り高い記事が豊富な大人の雑誌で、店の雰囲気にぴったり。それ以来、マスターの淹れてくれる美味しいコーヒーを飲みながら『サライ』を読むのが私の大切な時間になりました」
店主の田島敏さんは、ロードスターで来店する当時の倫子さんのことを今もよく覚えている。
「松村さんご夫婦はうちの常連客ですが、当初は奥さんひとりでした。真っ赤なスポーツカーでふらっとやってきて、店の駐車場のいつも決まった場所に止めるんです。そのうちに彼(一亀さん)を連れてくるようになりましたね」
20 年前の想い出の写真を再現
仲睦まじい松村さん夫妻の手元に、一枚の記念写真がある。20年前に一亀さんが撮影した、生後4か月の長男・悠生(ゆい)君を抱く倫子さんと愛車の初代ロードスターだ。
「子供ができたら車を買い替えることになるだろうと思っていたのですが、このロードスターだけは手放す気になれませんでした」
そんな松村家の想い出の一枚を再現してみた。撮影場所は20年前と同じ高知のキャンプ場「ゆとりすとパーク」。この20年で、赤ん坊だった長男・悠生君は大学生になり、長女・春花(はるか)さんが誕生。そして、ロードスターは4代目へと進化した。
長距離ドライブから保育園通いまで、家族と暮らしをともにし続ける名車
オープンカーに憧れて倫子さんが購入した初代ロードスターには、松村家のかけがえのない想い出がたくさん染みこんでいる。
「購入前に幌を開けて夫と試乗していると、途中で雨が降ってきて。ところが幌の閉じ方がわからず、オープンのまま走りました」(笑)
倫子さんが教鞭(きょうべん)をとっていた学校での想い出も微笑(ほほえ)ましい。
「当時は高知市内でもロードスターは珍しく、下校時に生徒たちに見つかると興味津々で集まってきてしまうんです。しょうがないのでポップアップ式のヘッドライトを上下させたりしました」
夫婦で長距離ドライブに出かけ、年間1万㎞以上走ったこともある。
「’93年に山口県下関市のホテルで結婚式を挙げたのですが、式場の下見に旅行をかねて南国市からロードスターで往復しました」
長男が誕生してからもロードスターは活躍する。友人がくれたベビーシートやチャイルドシートに長男を座らせ、保育園にも通った。
「長男の昼寝用の布団がトランクから飛び出したまま走っていました(笑)。これは長女が生まれてからも同じでしたね」(倫子さん)
家族の一員のような働きをしてきた松村家のロードスターに、今、ナンバーは付いていない。
「数年前に車検が切れてしまって。でも、夫がいつでも走れるように整備してくれています」
去年、免許を取った長男・悠生君が倫子さんにこう言ったそうだ。
「僕がロードスターを乗り継ぐから、絶対手放さないでよ」
親から子へ──。世代を超えてロードスターは走り続ける。
【ドライブを終えて】
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協力/マツダ株式会社