上品な香りのサフランを加え
生臭さを消して、味を調える
東京・神楽坂の鍋料理専門店『御料理 山さき』店主の山崎美香さん(53歳)に、ねぎま鍋とともに店の献立にない、鯛などを使う和風ブイヤベースの作り方も伝授してもらった。
ブイヤベースは南フランスの魚介鍋で、香辛料のサフランが用いられる。
「サフランを入れると汁が黄色に染まり魚介の生臭みが消え、味を調えやすくなります。鯛は三枚におろし、アラで汁を作り、身は具材にして貝類や海老も加えます」
鯛のアラは沸騰した湯に入れて、表面が白くなったら取り出す“湯通し”をして汁に使う。こうすれば、臭みや余分な脂分が抜ける。
「魚介鍋は具材を全部取り分けてから次の具材を入れると、煮え過ぎを防げ、最後まで澄んだ美味しい汁を味わえます。汁には魚介の旨みがたっぷりと含まれているので、汁まで食べ切ってください」
サフランのほのかで上品な香りが魚介の味を引き立て、黄金色の汁の美味しさは格別だ。
【材料(2人分)】
【手順】
※山崎のさきは「たつさき」
●御料理 山さき
東京都新宿区神楽坂4-2 福井ビル2階
電話 03・3267・2310
営業時間 18時~22時
2名以上で要予約(月初めに翌月の予約受付開始)。
日曜休、祝日休、12月23日~1月6日休
コース料理のみ、9000円~
テーブル席4(各4名)
※この記事は『サライ』2018年12月号の「魚料理大全」特集より転載しました。本文中の年齢・肩書き等は掲載時のものです(取材・文/諸井里見 撮影/宮地工)。