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【日本ワイン生産者の肖像1】曽我貴彦さん(ドメーヌ・タカヒコ)|日本の風土に合うピノ・ノワールを求めて

■ココ・ファームでのワイン造り

その頃、ココ・ファームで醸造責任者をしていたアメリカ人、ブルース・ガットラヴさんと出逢う。そして畑のぶどう栽培を担当する人を探していると聞き、働き始めることを決意した。

「ブルースは、アメリカのぶどう栽培やワイン造りに対して、まだ当時の日本人生産者が知らないさまざまな情報を持っていた。彼も教師的な人で、質問すると”good question”と満面の笑みで嫌な顔もせず何時間もディスカッションしてくれた。その後、98年からココ・ファームにぶどう栽培コンサルタントとして世界的に有名なリチャード・スマートが来ます。当時は年に数回、来日するたびに話し合った。ぶどう栽培については、彼から多大な影響を受けましたね」

リチャード・スマートは、キャノピー・マネージメントという考え方を取り入れた人物だ。1960年代頃からアメリカで提唱され、ぶどうの木の植栽密度、新梢を何本伸ばすか、その長さや剪定の仕方、葉をどのように茂らせるかなどを、気象や土壌成分のデーターなどとともに関連付けて、数値化した。

「それこそ、ヨーロッパ的な垣根栽培がいいのか、従来の日本的な棚栽培がいいのかといったところから相談しました。例えばフランスでは、ぶどうの木の密植率を上げることがいいと言われます。木をたくさん植えて畑の密植率を上げると競争力が高まるので、ぶどうも栄養分を取りすぎることなく、自然とぶどうの収穫量を落とすことができるし、それにより味わいの凝縮したぶどうが採れる、と。でも、ぶどう栽培はそんなに単純ではないんです。肥沃な土地だと、どれだけ密植率を上げても、土地に養分があるのですべての木が元気に成長して葉が重なり合い、光合成がうまくいかないなどの問題が出る。もともと樹勢の強いぶどう品種であれば、その特性を生かして収穫量を落としすぎないほうがいい。それまでは誰もがフランスワインに憧れてそのやり方を真似ようとしたけれど、それが必ずしも全世界でベストではないということです」

ぶどう栽培とは何なのか。それを模索し、「もうありとあらゆることに挑戦しました」と、曽我さんは自嘲気味に笑う。枝の先端を下げる珍しい仕立方法やポット栽培もやった。

「その頃、リチャードに”僕はテーブルワインではなく、グレートなワインを造りたい”と言った。そうしたら、日本でグレートなワイン造りたいなら雨を止めろと。レインカットするのではなく、巨大なハウスのなかでぶどう栽培をやれ、と。それでポット栽培に挑戦してみたんです」

ポットで栽培するとは言っても、水はけの悪いプラスチックなど容器は使いたくなかった。そこで不織布のなかに土を入れ、ぶどうを植えた。ポットのうえに大きな傘をかけて、土に入る雨を完全に防いだ。

「そのやり方で液肥などを入れて栄養をコントロールし、水分ストレスを与えつつ、収穫量を落とします。すると、日本でも糖度が高く、色の濃いぶどうを育てることができた。まるでカリフォルニアのような濃縮感あるぶどうでした。でも、それではテロワールという概念からはかけ離れてしまう。日本にいる僕が、カリフォルニアと同じようなワインを造る意味が、果たしてあるのか。むしろ雨の多い日本で、水をマイナスではなくプラスに捉えるようなワイン造りができないか。次第に、そう考えるようになりました。力強く濃いワインを作れる場所は世界に多い。同じアジアでも、中国やタイのワインは力強いんです。一方で、繊細なワインを造れる環境はそれほど多くない。日本では雨が降ると、その水分をぶどうが吸うのでワインが薄くなると言われるけれど、逆に考えれば日本は、世界でも希な繊細なワインが造れる場所です。繊細な味わいでぶどうを熟させることができるんです。そのアイデンティティを極めていけば、世界とも勝負できるワインができると思ったんです」

その自説を確認するために、曽我さんは全国の有機栽培農家を訪ね歩いた。

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