かつての「福臨門」が「家全七福」と名前を変えて1年ほどたちました。
名前が変われど、料理はいつもながらの美味しさで、「金鶏の姿揚げ」をはじめとする名物料理は健在です。
私はこの店に通い続けて25年以上たちますが、いまこの店に予約する際、料理をスープから始めていただくようにお願いしています。「上湯(しゃんたん)」と呼ばれる上品なスープを、中国料理の定石の後半にいただいてはもったいないと思うからです。
そして、その後には、必ず、ピータンとシャンパンです。
スープの後に前菜ですが、くらげや焼き物などはいらず、ピータンに添えられる生姜の甘酢づけもつけないようにお願いします。
見事に発酵したピータンが口の中で溶け始めたとき、シャンパンを口に流し込むと、化学反応がおこったように両者の持ち味が一つになって、桃源郷の味わいが生まれます。
ひょっとすると、シャンパンと最も相性の良いものはピータンではなかろうか、と思えるほどの美味しさです。
■家全七福酒家
http://www.seventhson.hk