一口にチーズケーキといえども製法や味わいは多彩だ。巷で評判の、歴史を重ねた名店や新進気鋭の店が作る逸品を堪能したい。
こんがりと焼き目が香ばしく口の中でふんわりとろける
麻布笄軒(東京)|バスクチーズケーキ
洋食レストランの『麻布笄軒(あざぶこうがいけん』は、平成27年の創業。店名は東京・西麻布にあった筓町(こうがいちょう)という地名に由来する。店の外観はレンガ風のタイル張りで、店内には漆喰風の彫刻をあしらい、クラシックな趣がある。
強い焦げ目と濃厚な味わいを特徴とする「バスクチーズケーキ」に、総料理長の徳永久伸さん(62歳)は、日本人好みの味覚を追求し、甘さを抑えてさっぱりとした口当たりに仕上げている。北海道産のクリームチーズのほか、生乳、生クリーム、砂糖、粉チーズを主な原材料とし、店内のオーブンで250℃の高温で約30分、表面に焦げ目がつくまで焼き上げる。オーブンから出した後は約24時間冷蔵し、チーズを程よく固めることで、なめらかな食感を生み出している。
まず、最初のひと口は、そのまま食べるのがおすすめとのこと。ふた口目以降は塩をつけたり、メープルシロップをかけるなどして、自分好みにアレンジしながら芳醇なチーズの風味と、濃厚な舌ざわりを楽しみたい。
●麻布笄軒
東京都港区西麻布4-6-5
電話:03・3458・0118
営業時間:11時30分~15時(最終注文14時30分)、17時~22時(最終注文21時)
定休日:不定休
交通:東京メトロ広尾駅4番出口から徒歩約5分 14席。カード可。
※この記事は『サライ』本誌2022年4月号より転載しました。