バターの香りやコクのある卵黄の味を楽しめる

マビッシュ(兵庫・芦屋)

定番の「シュー ア ラ クレーム」310円。カスタードを主に生クリームとバタークリームをミックス。径約7cm、重さ約90g。
「シュー ピスターシュ」490円。ピスタチオクリーム、キイチゴジャム、カスタードの3層。径約7cm、重さ約100g。限定販売。
濃厚な味わいのピスタチオクリームに、香ばしいキャラメルナッツをちりばめる。重量感があるが、意外にペロリと食べられる。

『マビッシュ』は、JR芦屋駅にほど近い住宅街の一角に平成29年オープン、たちまち地元の人気店となった。ケーキ、焼き菓子を主に店内の厨房からできたてがショーケースに並べられる。

オーナーシェフの村田博さん(45歳)の洋菓子作りのモットーは「自分で食べておいしいもの」だ。必要以上に複雑な味にしないように心がけているという。

村田さんはこういう。「たとえばバターの香りがふっと漂うような、素材の味がはっきりとわかるように仕上げます。奇をてらわず、味わい深い菓子作りを心がけています。シュークリームのカスタードクリームは、コクのある卵黄の味が楽しめますよ」

村田さんが作る数ある洋菓子の中で、シュークリームはどのような存在なのか。

「親しみやすく、性別や年齢を問わずみんなが好きなお菓子です。身近なお菓子だからこそ、この店だけの味を表現したいと思います」

男性客がひとりで来店することが多い、と村田さん。男性客も、自分の好きなお菓子を選んで買って帰るのだそうだ。人気のシュークリームは、夕方早くには売り切れてしまうという。

シェフの村田博さん。神戸の老舗店のスーシェフ(副料理長)を経て開業。関西屈指の高級住宅街だが「気負わずやりたい」と語る。

●マビッシュ
兵庫県芦屋市大原町20-24 テラ芦屋1階 電話:0797・61・5670 営業時間:10時~19時 定休日:火曜、水曜 年末年始営業 交通:JR芦屋駅から徒歩約5分

地元の常連客が引きも切らず訪れる店内。店名のマビッシュとはフランス語で「私のかわいい大切な人」の意。

取材・文/宇野正樹 撮影/小林禎弘

※この記事は『サライ』本誌2021年12月号より転載しました。

 

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