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モネ、ピカソ、ムンク、ロートレック…世界の巨匠たちの青春時代の作品展

取材・文/池田充枝

どんな巨匠にも子ども時代があり、多感な青春時代がありました。モネ、ピカソ、ムンク、ロートレック……世界の名だたる美術家たちは、どんな青春時代をすごしたのでしょうか。

そんな巨匠たちの子ども時代の作品を一堂に会した展覧会《天才たちの青春―世界の巨匠たちが子どもだったころ―》が、兵庫県明石市の明石市立文化博物館で開かれています。(~2018年2月4日まで)

本展は、世界初の本格的な子どものための美術館である『おかざき世界子ども美術博物館』のコレクションより、国内外の美術家が子どものころに制作した作品が紹介されています。また、白髪一雄や横尾忠則ら兵庫県ゆかりの作家が10代に描いた作品も出展されてます。

展示作品のなかから、いくつかをご紹介しましょう。

エドヴァルド・ムンク(1863-1944)は、5歳のとき母を結核で亡くし、その9年後に姉も結核のために亡くなっています。身近に死を実感したことが後のムンクの芸術に影響を与え続けたといわれます。

エドヴァルド・ムンク18歳の作品《雪景色の中の少年》〔1881年 おかざき世界子ども美術博物館蔵〕

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、富裕な伯爵家に生まれますが、13歳と14歳のとき左右の大腿骨を骨折し、足の成長が止まり、孤独な青春時代をすごしたとされます。自身の不遇が、後に娼婦や踊り子などに温かい眼を向けることになったといわれます。

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック17歳の作品《馬上の二人の兵士》〔1881年 おかざき世界子ども美術博物館蔵〕

本展の見どころを、明石市立文化博物館の担当学芸員、前田麻奈実さんにうかがいました。

「本展では、モネ、ピカソ、ムンク、ロートレック、クレーなど海外の作家14名と、岸田劉生、青木繁、平山郁夫など国内の作家59名が、10代のころに描いた作品を中心におよそ106点を展示いたします。さまざまなジャンルの「巨匠」たちの若き日の作品が一堂に会する機会ですので、それぞれの個性がどのように子どものころの作品にも表れているか、見比べつつご覧いただくのも面白いかもしれません。

岸田劉生16歳の作品《秋》〔1907年 おかざき世界子ども美術博物館蔵〕

また、関西や兵庫県ゆかりの作家として、尼崎市出身の白髪一雄や西脇市出身の横尾忠則、大阪市出身で芦屋市にアトリエを構えた小出楢重らの作品も展示しております。

もちろん、子ども時代の作品といっても貴重なものばかりですので、美術ファンの方々にもお楽しみいただける内容となっています。作品や美術への思いが感じられる作品からは、現在では「巨匠」と称される作家たちが、ひたむきに情熱を傾け制作に打ち込む瑞々しい姿を垣間見ることができるはずです。若き日の天才たちが描いた作品をどうぞお楽しみください」

巨匠となった彼らの才能の萌芽が子ども時代にあったことがわかる展覧会です。どの作家にもあった青春時代の苦悩や挫折に共感し、それを乗り越えた情熱に胸打たれます。ぜひ足をお運びください。

【天才たちの青春―世界の巨匠たちが子どもだったころ―】
会期:2018年1月13日(土)~2月4日(日)
会場:明石市立文化博物館 1階特別展示室および2階ギャラリー
住所:兵庫県明石市上ノ丸2-13-1
電話:078・918・5400
http://www.akashibunpaku.com
開館時間:9時30分から18時30分まで(入館は18時まで)
休館日:会期中無休

取材・文/池田充枝

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