NGワード

マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の問題を解説するシリーズ。今回は、Z世代の部下との向き合い方について取り上げます。

多様な世代が働く職場は、生まれ育った時代や環境が違う以上、必ずジェネレーションギャップ(世代によって価値観・文化・常識・思想などにズレ)が生じます。例えば、部下にとって良かれと思った上司の言動が思わぬ事象(例、ハラスメント、成長阻害など)になります。組織における正しい上司部下のコミュニケーションについて考察していきます。

Z世代とは

1990年代後半から2000年代前半に生まれた世代を指し、2010年から2020年代にかけて社会に進出している世代です。つまり、新卒から30代前後の会社のこれからを担う世代です。

NGワード1:「普通は、こういうことしないよ・するよ

大前提として、価値観(過去の知識や経験、年齢や育った環境、常識など、それぞれが持つ思考の癖)があるため、当たり前の認識がズレます。例えば、上司が部下に「本日中にレポートを出してください」と指示を出すと、上司の認識は定時18時で、部下の認識は23時59分(日付上の本日中)と言うようなズレが該当します。時には、前職のルール(翌日出勤前までが前日対応という社内規定)を互いに持ち出すことで、無駄なコミュニケーションが発生することもあるでしょう。

これを避けるためには、「期限と状態」を明確にすることが大切です。例えば、「本日17時まで(期限)、レポートをメールで送付(状態)してください」という指示です。

NGワード2:言い訳に対して…「私もそう思うよ」

・「言い訳なんか言うなよ」
・「私もそう思うよ」(同調)
・細かく指示する
・代わりにやってあげる

これらは、全て部下の成長を阻害するのでNGです。

・「言い訳なんか言うなよ」

これも、心理的安全性が担保されなくなり、部下は上司の顔色を伺って動くようになります。もしくは、最初から目標達成は無理と諦めてしまいます。

・「私もそう思うよ」(同調)

親切心からでもこれを言ってしまうと、上司が無理というのであれば仕方がない、となります。達成できなくても仕方ないというマインドになります。

・細かく指示する

部下の権限範囲に口を出すため、部下は自分で考えなくなり、指示待ち人間になります。また、未達であっても指示した上司の責任だ、と他責として捉えるため、成長しなくなります。一方、上司は部下のやり方を考えて、現場作業が多くなり、やたらと忙しくなります。

・代わりにやってあげる

部下の責任範囲を巻き取ってあげるので、いつまで経ってもできるようにはなりません。特に、Z世代は年齢的に社会経験も乏しく、「優しさ」を勘違いすると部下は成長しなくなり、成長環境を求めて退社します。実際に「職場がゆるすぎて辞めたい」と考える若手社員が増えています。背景には「このまま会社にいても成長できないのではないか」という危機感があるからです。

これらを避けるためには、「何が足りないのか?(やる気の問題?or スキルの問題?)」と「何があれば、できるのか?(権限が足りない? or 責任が大きすぎる?」を整理することが大切です。

具体的には、工程管理表やKPIツリー(KGIという組織目標を頂点とし、目標実現のために構成されるKPI同士の関係をツリー形状に可視化したもの)を作成して、事実ベースで現状を把握できるようにします。そして、部下の頭を整理しながら、「権限が足りなければ、付与」、「責任が大き過ぎたら、巻き取る」のような流れで、部下にやり方を考えさせてください。

何が足りないの(時間、人数、スキルなど)かを明確にする

例えば、エンジニアの例で考えてみましょう。前提として、工程管理表を用いて、40工数必要(5営業日×8時間/日)だとします。その場合、できる時間があるのに「40工数仕事をしてない」のであれば、守らせる(やる気の問題)です。一方で、「40工数仕事をしている」が物理的に不可能であれば、調整する(スキルの問題)必要があります。

何があればできるの(意識上の「責任=権限」にする)かを明確にする

言い訳は「責任>権限(意識上の権限が不足している状態)」がアンバランスな状態に発生します。そのため、まず、部下の意識上で、権限が足りないと認識していれば「権限を増やす(例:今ある案件を後回しにする。2人追加してほしい等)」必要があります。ただし、どう考えても物理的に無理であれば、責任を減らす(上司が代わりに担当する。目標を下げる)という順番で対応します。

NGワード3:「納得はしたかな?

上司は部下への指示の説明は丁寧にする必要はありますが、腹落ちや納得は求めないということです。部下側がもっといいプランがある場合は、「プランAより、プランBの方はどうでしょうか?」と提案させるようにしましょう。上司がOKであれば、プランBに代わります。

ここで重要なのは、腹落ち、納得しないと上司の指示は聞かなくて良い、と誤解をさせないことです。仕事は納得しなければやらなくてもいいという状態が当たり前になると、些細な指示にも納得感を求めるようになり、初動が遅くなり行動量(成長機会)が激減します。

例えば、腹落ちや納得した状態を「なるほど!(思考変化)」という状態とすると、思考変化には「知識+経験」が必要です。経験豊富な部下であれば、説明するだけで思考変化は起きますが、経験が乏しいZ世代の思考変化は起き難いので、まず「やってみる。やらせてみる(行動)」が重要になります。

そのほか、部下がやりたくない理由が、問題が何か発生しそうで怖がっているのであれば、上司であるあなたが「最終責任は私がとるからね」と安心させてください。例えば、ファーストフード店の店長の責任は結果責任(売れる・売れない、美味しい・美味しくない)です。一方で、アルバイトの責任は実働責任(ポテトを200℃で揚げる等)です。よって、部下は実働責任を果たした結果、売れなかった結果責任は上司の責任となる、というように責任の所在を正しく理解することも重要です。

まとめ

それでは、本記事をまとめます。

NGワード1:「普通は、こういうことしないよ・するよ」
・そもそも価値観(お互いの普通は異なって当然)が異なる
・「期限と状態」を明確にして指示をする
※例えば、「本日17時まで(期限)、レポートをメールで送付(状態)してください」等

NGワード2:言い訳に対して…「私もそう思うよ」
・「何が足りないの?(時間、人数、スキルなど)」と「何があればできるの?」
・部下の意識上の権限を増やす(今ある案件を後回しにする。2人追加してほしいなど)
・どうしても無理であれば、責任を減らす(上司が代わりに担当する。目標を下げる)

NGワード3:「納得したかな?」
・上司は部下への指示の説明は丁寧にする必要はありますが、腹落ちや納得は求めない
・代案があれば「プランAより、プランBの方はどうでしょうか?」と提案させる
・「なるほど!(思考変化)」という状態とする思考変化には「知識+経験」が必要
・上司と部下で責任の所在を正しく理解しておく(上司は結果責任、部下は実働責任)

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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