マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の用語や問題を解説するシリーズ。今回は、「PDCA」を取り上げます。

PDCA(Plan、Do、Check、Action)という言葉は聞いたことがあったとしても、その考え方について深める機会というのはなかなか無いのではないでしょうか。そこで、同僚に差をつけ、成長していくためのPDCAの考え方について、プレイヤー視点でまとめてみます。今すぐ使える内容ですので、是非ご参考いただき実践してみてください。

まず目標を明確にする

PDCAは伝統的なフレームワークですが、これを識学流に解説していきます。

「P」は「Plan」の略ですが、「計画」と訳すよりは、「目標」と置き換えるほうが分かりやすいでしょう。そして、この「目標」を明確にすることが、まず重要です。

なぜなら「目標」が明確であればあるほど、目標への達成確率が高まるからです。例えば、「良い大学に入りたいな」「野球がうまくなりたいな」という曖昧な目標よりも、「〇年〇月の〇〇大学〇〇学部の試験に合格する」「〇年度の〇〇大会でレギュラーとしてチーム優勝に貢献する」と期限と状態を明確にしたほうが良いことは、これまでの人生において何かしらご経験されたことがあるのではないでしょうか。

また、目標を明確にするということは、目標に到達するまでの期間と工程を分解して、途中のゴールを設定することにつながります。「〇年〇月の模擬試験で〇点をとる」「打率3割。県予選で〇〇高校に勝つ」などです。ビジネスに置き換えれば、KPI(重要業績評価指標)の位置づけです。まずはKPI達成に集中することで、最終目標の到達確度を高めていくのです。

ここで注意すべきは、Pの設定に時間をかけ過ぎないことです。

重要なことは行動すること

Pに時間かけ過ぎないことが重要ですが、「P」から「D」への移行を阻む要因として、そもそも目標が明確でないことが考えられます。「英語が話せるようになりたい」という曖昧な目標では、どう行動したらよいかが決まらないのです。

「〇月のTOEICで800点を取る」と明確であれば、1日〇ページ問題集を解く、1日単語を〇個覚えるなどのD行動に、おのずとつながるのです。この際、1日〇ページ、1日単語〇個など数値化されていたほうがD行動につながりやすいということも覚えておきましょう。

失敗したくないという意識や、上司からの目標設定が納得いかないなども、D行動を阻む要因として考えられますが、それらを払拭するためには、D行動できる状態をつくることが極めて重要で、数値化されたKPIに落とし込んだほうが、余計なことを考えずに集中して行動できるのです。

「C」チェックと「A」アクションの捉え方

「C」チェックでは、「D」行動で出た結果がなぜそうなったのかを分析することはある程度は必要なのですが、「P」の目標が明確でKPIを数値化できていれば、「C」チェックもシンプルになります。

「模擬テストの結果が75点で、KPI目標80点に5点足らなかった」という不足に対する事実認識をすることが重要です。分析は過去の時間軸のため、それを掘り下げたとしても過去は変えることはできません。忙しかったので勉強時間が足らなかった、問題がいつもより難しかったなど、言い訳が増えてしまうだけです。また、それらを自己評価したところでほとんど意味がなく、上司や他者からのフィードバックをもらうことが重要な部分となります。

そして、変えることができるのは、次の「A」アクションで、これは未来の時間軸であり、次の未来の行動を変えることが重要なのです。 つまり、「C」チェックで不足を事実としてシンプルに捉え、自己評価せずに他者評価を受け入れる事、「A」アクションで改善された方法ですぐに行動すること。ここでも行動が重要になります。

PDCAをまわすということ

ここまでで識学流のPDCAについて、行動が重要だということをご理解いただけたかと思います。PDCAをまわすということは、まず行動して出た結果に基づいて、また次の「P」目標設定を行いKPIを変更するという順番になります。 これにより、頭で考えただけのPではなくなり、実際に経験した上でPが設定されるので、その精度がより高まり、結果としてその人や組織は成長していくのです。

例えば、P「売上達成同期1位」(そのためのKPIを決める)、D「行動してみてカウントする」、C「不足を事実認識してフィードバックをもらう」、A「改善された方法でまたどんどん行動する」などと設定し、高い目標設定と短いタームで多くの行動をすることをおすすめします。

まとめ

PDCAという言葉は聞いたことがあったとしても、その考え方について深める機会というのはなかなか無いのではないでしょうか。今一度ご自身の仕事の仕方を見つめ直し、同僚に差をつけるPDCAとして、まず行動してみてください。

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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