夏の避暑地として人気の軽井沢ですが、白い雪帽子をかぶる浅間山と凛とした空気に包まれる今の時期もおすすめです。軽井沢は中山道の宿場町として栄え、明治になるとカナダ生まれの宣教師によって、国際的な避暑地として注目され、別荘が多く建てられました。今でも教会や洋風建築など、西洋の趣を残しているのは、外国人宣教師や家族、友人らにより形成された高原リゾートの影響です。
中軽井沢と呼ばれる町の一角で大正3年(1914)、温泉の掘削に成功し、星野温泉旅館(現在の「星のや 軽井沢」)が誕生しました。今からおよそ100年前のことです。
宿には北原白秋や与謝野鉄幹・晶子夫妻、島崎藤村ら多くの文人墨客が逗留し、軽井沢文化が育まれました。平成14年には日帰り入浴施設「星野温泉 トンボの湯」が開設され、モダンな建物に源泉掛け流しの歴史ある湯が溢れています。
開湯当初から美肌の湯として定評があり、強酸性の草津温泉の後に入る仕上げ湯として知られていました。泉質はナトリウム‐炭酸水素塩・塩化物泉。一面のガラス窓から柔らかな光が差し込む内風呂や岩組みの露天風呂にとろりとした肌触りの源泉が満ちます。
星野温泉 トンボの湯
住所/長野県北佐久郡軽井沢町星野
TEL/0267-44-3580
営業時間/10:00~23:00 (最終受付 22:00)
料金/大人1300円 ※GW(2016年4月29日〜5月8日)および8月は特別料金(大人1500円)