眼前に白銀の世界が広がる「ニューグリーンピア津南」の露天風呂。
新潟県最南端、長野県との県境に位置する津南町(つなんまち)は日本有数の豪雪地帯として知られています。県境に広がる中津川渓谷には、平家落人伝説が残る秋山郷と呼ばれる集落があり、秘境と呼ぶにふさわしいたたずまいです。ブナやカエデ、ウルシなどが色づく秋の紅葉も見事ですが、雪に閉ざされる冬は別世界のような趣があります。
約100万坪の敷地を有する「ニューグリーンピア津南」は、厚生省(現・厚生労働省)の保養施設「グリーンピア津南」として開業。2005年にリニューアルオープンし、現在に至っています。
広大な敷地には、テニスコートや釣堀、グラウンド・ゴルフなどのアウトドアスポーツ施設が充実し、春から秋にかけては清々しい高原リゾートとして賑わいます。そして冬はホテルの目の前に広がるスキー場で、ウインタースポーツが楽しめます。
遊び疲れた体を癒してくれる温泉は、ナトリウム・カルシウム‐塩化物泉。よく温まり、湯上り後も前身がポカポカです。露天風呂からの景色はもちろん白一色の世界。そしてぜひ体験していただきたいのが、この施設などを会場とする「津南雪まつり」です。2016年3月12日に開催予定で、メインイベントのスカイランタンは圧巻です。漆黒の夜空に舞う灯篭が、天高くのぼっていきます。
野外のイベントを楽しんだあとは、また温泉で体を温めてください。
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。