最大9連休だった今年のお盆は終わってしまいましたが、まだ夏休みを取られていない人、9月の連休の予定として、海外旅行に行く人も多いことでしょう。
旅行を最大限に楽しむために、必要なのが病気やケガに対する事前準備。総合旅行プラットフォーム「エアトリ」(https://www.airtrip.jp/)を運営する株式会社エアトリが実施した、20代~70代の男女1,135名を対象に「旅行先での病気・ケガ」に関する調査から、かかった費用や必要な準備についてまとめました。
調査1:(海外旅行に行ったことがある人)海外旅行に行く時、病気やケガに対する事前準備をしますか?
約9人に1人は「したことはない」と回答。
「いつもしている」は過半数の57.6%を占めた一方で、「場所や日数によってしている」が30.6%、11.8%の人は「したことはない」と回答しました。
調査2:(海外旅行に行く時、病気やケガに対する事前準備を「いつもする」「時々する」人)どんな事前準備をしていますか?
「渡航先の感染症流行情報を確認」しているのは約3人に1人、「病院の場所を調べる」のは13人に1人だけ!
「使い慣れた薬を持参する」「保険に入る」は7割以上がしている一方で、「渡航先の感染症流行情報を確認する」は34.3%、「病院の場所を調べる」は7.6%と非常に低い割合になりました。
「使い慣れた薬を持参する」(80.7%)、「保険に入る」(70.7%)、「クレジットカードの付帯保険の内容を確認する」(65.3%)、「絆創膏、包帯などの傷を保護するものを持参する」(55.0%)は過半数を占める一方で、「マスク、消毒剤などの感染を予防するものを持参する」(34.9%)、「渡航先の感染症流行情報を確認する」(34.3%)は約3人に1人しか実施しておらず、「出発前に予防接種を受ける」(11.8%)、「現地の病院の場所を調べる」(7.6%)は更に少数となりました。
調査3:(海外旅行に行く時、病気やケガに対する事前準備を「しない」人)事前準備をしない理由は何ですか?
一番の理由は「不確かな自信」!
最も多かった回答は「自分は大丈夫だと思っている」(36.4%)という不確かな自信でした。「考えたことがなかった」(18.9%)も3位となっており、事前準備をしない人は“ケガや病気をするかもしれない”という意識の低さが目立ちました。
調査4:(海外旅行に行ったことがある人)海外旅行中に病気またはケガをしたことはありますか?
決して他人事じゃない!3人に1人以上は「経験あり」!
「ある」と回答したのは35.2%となりました。
実に3人に1人以上となる35.2%の人が「ある」と回答しました。事前準備をしない人の理由の1位は「自分は大丈夫だと思っている」でしたが、決して他人事ではない高い割合であると言えます。
調査5:(海外旅行中に病気またはケガをしたことが「ある」人)現地で経験した病気/ケガ
「食中毒」を抑えて、「風邪」が1位。ストレス性や原因不明の体調不良も。
上から順に「風邪」「食中毒」「切り傷による出血」「ストレス性の胃痛・下痢」「原因不明の体調不良」となりました。
1位は「風邪」(44.0%)、2位「食中毒」(26.2%)、3位「切り傷による出血」(16.8%)となりました。また4位・5位には「ストレス性の胃痛・下痢」(16.5%)、「原因不明の体調不良」(16.0%)といった慣れない地へ行くからこそ発症しやすい病気がランクインしました。
なお、少数ではありますが、「感染症」(3.8%)、「寄生虫」(0.5%)にかかった人もいました。
調査6:(現地で治療を受けた人)現地での治療費はいくらかかりましたか?
「100万円以上」も3.1%!最高額は「500万円」!
半数は「1万円未満」の一方で、「90万円以上100万円未満」が1.3%、「100万円」以上が3.1%となりました。
「1万円未満」が過半数の50.9%、「1万円以上10万円未満」(31.6%)と合わせると8割以上の人が「10万円未満」に収まっています。その一方で、2割弱の人が「10万円以上」の治療費を払っており、「90万円以上100万円未満」が1.3%、「100万円以上」は3.1%となりました。なお、本調査での最高金額は「500万円」でした。事前準備をしない人の25.0%が「お金をかけたくない」と回答していますが、保険に入らなかったことで保険料以上のお金がかかる可能性を今一度認識すべきです。
病気やケガの詳細を見てみると、「滑って転んで骨折」という不注意によるものから「持病の薬が盗まれた」という事前準備をしていたにも関わらず起きてしまった不慮の事故もあり、どんなに注意をしても注意しすぎることはないと改めて感じさせられます。
●現地で治療した人の経験談
・泥棒に持病の薬が入っている荷物をとられ、パニックになり入院した。(治療費130万円・40代・女性)
・右目の頭蓋骨の骨折で、イタリアのミラノの病院で手術、入院した。帰りは、アイスランドの火山の噴火でヨーロッパの空港が閉鎖になり、ローマ発の救援機で帰国。(治療費500万円・50代・男性)
・悪路で転倒し現地の病院で手術とリハビリ。持病があり日本の医師に相談した結果、渡航の許可を得られたので行ったが、帰国日に急変し救急で入院し、手術をした。(治療費300万円・70代・女性)
調査7:「病気やケガ」に関して、安心感がある(=病気の心配が少ない、治療が手厚そう等)国はどこですか?
1位は最先進国の「アメリカ」。日本語が通じやすく、親日家の多い「台湾」が2位に。3位以降は「シンガポール」、「ドイツ」、「ハワイ」となりました。
親日家が多く、日本語が通じる病院も多い「台湾」「シンガポール」を抑え、先進大国「アメリカ」が1位となりました。4位の「ドイツ」は先進国である上に医療カルテがドイツ語で書かれることから医療のパイオニアというイメージがついているのではと推測されます。5位の「ハワイ」は日本語が通じやすい上に、日本人も多く訪れ、処置にも慣れているだろうと考えている人が多いようです。
●旅行初心者の人に向けて「渡航先での病気・ケガ」に関するアドバイス
・持病の薬はスーツケースと手荷物と2つに分けて入れる。(50代・男性)
・クレジットカードの一日のキャッシュ制限を確認しておくべきです。または増額手当しておくべきです。(60代・男性)・住み慣れた土地以外で、病気やけがの安心に関して安心感がある場所などどこにもないと思います。ヨーロッパもとても汚いと思った方がいいと思います。高級デパートのトイレでさえ、汚く臭いです。なので旅行先ではそんなものだと思って期待せず、除菌アイテムや紙石鹸などを持ち歩くと便利だと思います。(20代・女性)
・言葉に自信がなければ、日本語対応のある保険に加入するのが必須です。持病のある方は、症状を英語で説明できるように予め用意しておく。常備薬の準備は勿論ですが、お薬によっては、持ち込み禁止だったりする国・地域もあると思うので、事前に情報収集が大事です。そして、何より、出発前に体調を整えておくことです!(50代・女性)
・現地での薬は(体重差的に)日本人には強いことが多いので、日本の薬を用意していく方がいい。 普段病気にかからない人でも、風邪薬や頭痛薬・胃薬は全員持って行った方がいいと思う。(40代・女性)
・旅先ではつい舞い上がって「やり過ぎてしまう」。食べ過ぎ、遊び過ぎ、夜更かし過ぎ…楽しまなきゃ損とばかり、あれやこれやと詰め込んでしまうが、無理して身体に負担がかかると逆に楽しめないので要注意。自省を込めて。(40代・女性)
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楽しいはずの旅行も病気やケガで辛い思いをするのは悲しいことですが、備えあれば患いなし。常備薬のある方は持参するに越したことはないでしょう。
調査タイトル :「旅行先での病気・ケガ」に関するアンケート調査
調査対象 :20代~70代の男女1,135名
調査期間 :2019年7月18日~7月21日
調査方法 :インターネット調査
調査主体 :株式会社エアトリ