文/小坂眞吾(サライ編集長)
いよいよ3年後に迫った東京2020オリンピック。だが東京に暮らしていても、世紀の祭典が近づいている、という実感はなかなか湧いてこないのが実情だろう。
そんな向きにオススメしたい施設が、東京五輪開幕のちょうど3年前にあたる7月24日、五輪の競技会場予定地がある江東区有明にオープンした。
「パナソニックセンター東京」の1階をリニューアルして設けられたのは、オリンピック・パラリンピックの魅力を、見て、触って体感できる参加型アクティビティ。
とくに小中学生に向けた「学び体験」が充実しており、フロア内のオリンピック・パラリンピック教育施設「アクティブ・ラーニング・キャンプ」には、江東区の全小学校の高学年児童約8,000名が年内に来場する予定だという。オリンピアン、パラリンピアンが子供たちとじかに触れあうプログラムも実施される。
ほかにサーフィンやスポーツクライミングなど、東京五輪で追加された新競技を映像などで体験できるコーナーや、季節感あふれる日本の年中行事の紹介など、大人も楽しめる展示も充実している。
一般公開に先立って行われたプレス向け内覧会で、私もさまざまな展示を体験した。追加種目のスポーツクライミングで使われるホールド(手がかり)に指をかけ、ぐっと力を入れてみる。その瞬間、五輪会場の歓声が聞こえたような気がした。3年後の東京オリンピックが、ぐっと身近なものに思えてきた。
オリンピックは、選手と関係者だけのものじゃない。東京都民が、日本の国民が、世界中の人々がいっしょになって作り上げるものだ。「パナソニックセンター東京」の展示は、そのことをあらためて実感させてくれる。
この夏、子供や孫を連れて訪ねれば、貴重な体験となるに違いない。
【パナソニックセンター東京】
場所/東京都江東区有明3丁目5番1号
開館時間/10:00~18:00
休館日/月曜・年末年始
問い合わせ電話/03-3599-2600
http://www.panasonic.com/jp/corporate/center/tokyo.html
取材・文/小坂眞吾(サライ編集長)
撮影/津野貴生