英語を話そうとすると、言いたい単語や表現がとっさに出てこなくて、もどかしく感じることがあります。けれど、そんな瞬間こそ工夫のしどころ。思い出せない言葉を探し続けるのではなく、自分なりに言い換えて伝えてみるのはいかがでしょうか?
語彙を一つ一つ積み重ねていくことと同じように、言い換える力を磨くことも語学学習に大切なのかもしれません。
さて、今回ご紹介するのは“eat like a bird”です。

目次
“eat like a bird”の意味は?
動物が出てくる「食べ方」の表現
日々の食卓
最後に
“eat like a bird”の意味は?
“eat like a bird” を直訳すると、“eat” は(食べる)、 “bird ” は(鳥)、“like ” は(〜のように)、ですが……、そこから転じて
正解は……
「少食である」
という意味です。
小鳥が少しずつ食べ物をついばむ様子から、食べる量が少ない人を表す際に使われるようになりました。『ランダムハウス英和大辞典』(小学館)にも、「少食である」と書かれています。
例えば、
“That’s all you’re going to eat? You eat like a bird.”
(それしか食べないの? 食が細いね。)
“He eats like a bird. One bite of cake and he’s done.”
(彼は少食なんです。ケーキをひと口食べてもう終わりだよ。)
実際の鳥たちは、体の大きさに比べるとたくさん食べるそうです。この慣用句とのギャップがちょっと面白く感じられます。

動物が出てくる「食べ方」の表現
英語には、動物のしぐさやイメージを借りて「食べ方」を表す表現がいくつかあります。日常の場面で使えるので、覚えておくと会話が豊かになります。
ここでは代表的な3つの表現を紹介しましょう。
1. “eat like a horse” (馬)
意味:たくさん食べる、大食い
例文
“After running the marathon, he ate like a horse.”
(マラソンを走ったあと、彼はものすごく食べた。)
“Don’t worry about cooking too much. My brother eats like a horse.”
(料理を作りすぎても大丈夫。うちの兄は大食いだから。)
2. “eat like a pig” (豚)
意味:がつがつ食べる、行儀悪く食べる
例文
“He was so hungry that he ate like a pig.”
(彼はとてもお腹がすいていて、がつがつ食べた。)
“Stop eating like a pig. Slow down and enjoy your meal.”
(そんなにがつがつ食べないで。ゆっくり食事を楽しんでね。)
3. “wolf down” (オオカミ)
意味:急いで食べる、がつがつ素早く平らげること。
例文
“She wolfed down her breakfast before rushing to work.”
(彼女は急いで仕事に行く前に朝食をあっという間に平らげた。)
“The kids wolfed down the pizza in just five minutes.”
(子どもたちはピザを5分でぺろりと食べた。)
動物のイメージから生まれた表現は楽しいですね。
日々の食卓
動物が食べている姿を見ていると、一心に食事に向き合う姿に、つい見入ってしまいます。動物は携帯電話をみながら食事したりしませんね。ただ目の前の食べ物に、まっすぐ向き合っているように感じます。

人間の食事は、栄養をとるだけではありません。味、雰囲気、一緒に食べる人との関わりが重なり合って、一つの食卓が形づくられます。できれば、一回ごとの食事を、大切に味わいたいと思います。
最後に
ときどき、電気を消して、キャンドルを灯して家族で食卓を囲むことがあります。ろうそくの火を見つめながら向かい合って食事していると、余白が生まれ、会話が弾むように感じます。そして、家族や友人と「おいしいね」と言い合いながら食べる時間は、とても豊かに思えます。
食べることは生きること。毎日の食事で、小さな喜びや感謝を分かち合える時間を大切にできたら素敵ですね。
次回もお楽しみに。
●構成/京都メディアライン・https://kyotomedialine.com
