1500種のウイスキーが揃う全国に知られる名店
『バー ジズ』
小諸に全国のウイスキー好きに知られるバーがある。オーナー・バーテンダーの小山公一さんが平成8年(1996)に小諸で開店し、途中で佐久平駅近くに移転したが、令和2年(2020)に故郷の小諸に戻ってきた。
その間にシングルモルトを中心にボトルが増えていき、今では約1500種のウイスキーが棚を埋める。扉を開けると、壁を埋め尽くすボトルの数に圧倒される。
「ジャパニーズ・ウイスキーも200種程度揃えています。小諸蒸留所のシングルモルト(※単一の蒸留所の原酒で造られたウイスキー)の発売が待ち遠しいです」(小山さん)
島崎藤村ゆかりの温泉宿に泊まる
『中棚荘』
小諸周辺には、以前より日本酒の蔵元やワイナリーが多く存在し、そこにウイスキーの小諸蒸留所が加わり、一大酒生産地の様相を呈する。市内の温泉宿『中棚荘』の女将、富岡洋子さんはこういう。
「以前『バッカス街道・酔いよい巡り』という、近隣のワイナリーや酒蔵巡りのツアーを催したことがあります。小諸周辺はお酒好きの聖地ともいえます」
富岡さんは、泊まりに来た歌舞伎役者の中村梅雀さんの手ほどきでウイスキーに目覚めたという。
「梅雀さんがストレートでクイッと飲まれるので真似したら、これがけっこういけるんですよ(笑)。以来、ウイスキーはストレート派です」(富岡さん)
※この記事は『サライ』本誌2024年3月号より転載しました。