ご飯にのせれば、おかわりが必至となるご飯のおとも。落語家の三遊亭好楽さんが、お気に入りの「めしのせ」を弟子の兼好さんと語り合う。

さんゆうてい・こうらく 昭和21年、東京生まれ。昭和41年、八代目林家正蔵(林家彦六)に入門。昭和56年、林家九蔵として真打昇進。師匠没後、五代目三遊亭圓楽門下に移籍し三遊亭好楽に改名。テレビ番組『笑点』ではピンクの着物でおなじみ。
弟子 三遊亭兼好さん(写真右)
さんゆうてい・けんこう 昭和45年、福島県生まれ。二松学舎大学卒業。平成10年、三遊亭好楽に入門。平成20年に真打昇進、兼好を名乗る。地元の福島県会津坂下で土地の人々と育てる「兼好米」は、「ちりめん山椒 おじゃこ」にもよく合うコシヒカリ。
弟子 三遊亭兼好
「師匠、旨いものを見つけたら今度こそ贈りますね」
うちの師匠(三遊亭好楽)は優しい人でしてね。自宅にお伺いすると、まず「ご飯は食べたか」と、必ず食事をすすめてくれるんです。つい先日も、一門の寄席「池之端しのぶ亭」を宴会場に、我々弟子たちが師匠を囲んだのですが、師匠は我々がおいしいものを囲みながら楽しくやっているのを見るのが好きだそうでして、そりゃもう、和気あいあい。師匠も自分でちょっとしたものを作って出してくれたりしまして、楽しい時間を過ごしました。好楽一門に入門してから、いつも笑いと旨いものが一緒にあります。
私がおすすめする「めしのせ」は、京都『やよい』の「ちりめん山椒 おじゃこ」。平成20年に真打に昇進した際、縁起のよい瓢箪柄の手ぬぐいや扇子を用意しましてね。その折に、お客様からも瓢箪柄のものを頂き、そのなかに、瓢箪形の化粧箱(※販売店が限られる。)に入った『やよい』のちりめん山椒があったのです。山椒の刺激がまろやかで上品。すっかり気に入り、京都や大阪のほうへ行く時は必ず求め、贈答にも利用しています。と、言いなが
ら気付いたのですが……師匠に一度も贈ったことがなかった。よかった、今ここで試してくださいよ。
やよい「ちりめん山椒 おじゃこ」


1080円 1箱(紙箱)/60g
https://yayoi-ojako.shop
電話注文:0120・005・841
師匠 三遊亭好楽
「兼好、まだかまだか、とこの日を待ってたよ」
うちはね、高座の打ち上げの食事や楽屋でも、みんなで同じものを食べるの。〈兼好さんが「奪い合いですけどね」と合いの手を入れる〉。ホント、奪うどころか殴り合いだね。ひとりだと黙々と食べるので、みんなで集まった時は楽しく食べたいでしょ。しゃべりながら賑やかに卓を囲み、食事もお酒もたんといただいてね。
今日、兼好がはじめて持ってきた「ちりめん山椒」は辛すぎず上品な味だね。うん、はじめての味だ(笑)。私の最近の気に入りは、お客さんから頂いた、福島の「うまくて生姜ねぇ!!」。商品名の通りおいしくてね。しょっちゅう、ご飯にかけて食べていますよ。細かく刻んだピリ辛の生姜が醤油漬けになっていて、食が進むねぇ。
「めしのせ」といえば忘れられないのが、油揚げ。落語家になったばかりの頃、師匠(故・林家彦六)のうちへ稽古 に行くと、おかみさんが長火鉢で炙っただけの油揚げを短冊に切って、ご飯にのせて醤油をかけて出してくれたの。これが旨くてね。修業時代の思い出の味だよ。その長火鉢は私が譲り受けて。油揚げを炙ったかって? いや、畏れ多くて未だ大切に仕舞ったままですよ。
吾妻食品「うまくて生姜ねぇ!!」


648円 1瓶/240g
http://www.adm-food.jp
電話注文:0242・64・3514
取材・文/平松温子 撮影/寺澤太郎
※この記事は『サライ』本誌2024年3月号より転載しました。

