写真・文/矢崎海里
1月7日は「人日の節句」といい、七草がゆを食べる風習があります。
春の七草のひとつとして知られている大根は、12月~2月が旬です。
七草そろえるのは難しいという方も、大根を取り入れたレシピで邪気を払いましょう。
大根は白い根の部分が淡色野菜、緑の葉の部分が緑黄色野菜に分類されます。
葉の部分にもしっかり栄養があるので、葉つきのものを購入してください。
今回はお正月明けにおすすめの、旬の大根レシピをご紹介します。
鶏肉と大根のわさび醤油炒め
【材料】(1人分)
鶏もも肉 100g
大根 150g
小麦粉 大さじ1/2
★醤油 大さじ1/2
★みりん 小さじ1
★わさび 適量
サラダ油 大さじ1
豆苗 適量
【作り方】
1.鶏もも肉は一口大に、大根は1cmのいちょう切りにして小麦粉をまぶす。豆苗は1cm幅に切る。
2.★の調味料を混ぜておく。
3.フライパンにサラダ油を熱し、1を返しながら中火で焼く。
4.鶏肉に火が通ったら2のたれを加え、絡める。
5.火を止め、豆苗を加えて完成。
ピリリとわさび醤油が効いた一皿です。
鶏肉と大根は小麦粉をつけて焼くことで、表面がカリッとし、少量のたれと上手に絡んでくれます。
大根が固い場合、弱火でふたをして、好みの固さになるまで加熱してください。
大根に含まれるジアスターゼやわさびに含まれるシニグリンには、消化を助けるはたらきがあります。
市販の整腸剤にも使用されている成分で、年末年始の飲みすぎや食べ過ぎで疲れた胃腸におすすめです。
食塩相当量:1.6g
麻婆大根
【材料】(1人分)
大根 100g
豚ひき肉 50g
玉ねぎ 1/8個
おろしにんにく 小さじ1/2
おろししょうが 小さじ1/2
豆板醤 小さじ1/2
★水 100cc
★鶏がらスープの素 小さじ1/2
★焼き肉のたれ 小さじ1
サラダ油 小さじ1/2
水溶き片栗粉 適量
ごま油 適量
大根の葉 適量
【作り方】
1.大根は食べやすい長さの拍子切りにする。鍋に入れ、大根が半分浸かる程度の水(分量外)を加え、ふたをして10分ほど蒸す。
2.玉ねぎはみじん切りにする。大根の葉は1cm幅に切る。
3.1の水を切り、大根を取り除く。同じフライパンにサラダ油と豚ひき肉、玉ねぎ、おろしにんにく、おろししょうがを加え、中火で炒める。
4.ひき肉に火が通ったら豆板醤を入れて大根を戻し、★の材料を入れて数分加熱する。
5.水溶き片栗粉でとろみをつけ、火を止めごま油を回し入れる。
6.大根の葉を散らして完成。
ピリ辛でご飯が進む、麻婆味の大根レシピです。
最初に大根だけを下茹ですることで、火の通りを早くし、味もなじみやすくなります。
下茹での際、火を通しすぎると再加熱する際に崩れてしまい、食べたときにも食べごたえがなくなってしまうので、少し硬いくらいで火を止めるのがポイントです。
また通常の麻婆豆腐は長ねぎを使用しますが、今回は玉ねぎを使用し、シャキシャキとした食感をアクセントにしています。
玉ねぎやニンニクには、アリシンという成分が含まれています。
アリシンは唾液分泌を促進し、食欲アップや消化を助けるはたらきがあります。
胃腸のはたらきを助ける大根の栄養素と合わせて、食欲がないときにもおすすめのメニューです。
食塩相当量:1.7g
* * *
大根は葉に近い上部分に甘みがあり、生食向きです。
先端は辛味が強く、炒め物や漬物などに使用されます。
中間は柔らかく旨味が強いので、煮物やおでんにおすすめです。
カットされたものを購入する際は、用途によって選んでみてくださいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。