ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。第97回のテーマは、「残尿感が気になったなら『八味地黄丸(はちみじおうがん)』」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
八味地黄丸はどんな人におすすめ?
まずは、八味地黄丸がおすすめな人と、どんな症状に適しているのかを3つご紹介します。
1.頻尿や残尿感が気になる人
八味地黄丸は、泌尿器や生殖器、腎臓などの機能不調を改善する漢方薬です。夜に目覚めてしまい何度もトイレに行くような頻尿症状、尿を出し切れていないような残尿感、排尿困難、軽い尿漏れなどの不調を緩和します。
2.体の末端の冷えを感じる人
八味地黄丸は、腰から下や手足に冷えを感じる人の不調を改善します。疲れやすく、寒がりで元気がなく、体を温める力が低下している場合に適しています。冬だけでなく、夏場でも手足が冷たくなるような人にも向いています。
3.足腰にしびれや痛みがある人
加齢により体の潤いや柔軟性が失われると、足腰に慢性的な痛みやしびれなどがあらわれることがあります。八味地黄丸は、体を温めることによって、加齢にともなう慢性的な下肢痛を改善します。
八味地黄丸とは?
次に、八味地黄丸の効能・効果や基本的な飲み方をご紹介します。
1.効能・効果
八味地黄丸は、その名の通り8種類の生薬から構成されている漢方薬です。泌尿器や生殖器、腎臓などをあらわす「腎(じん)」の不調を改善するはたらきがあり、体を温めるとともに水分バランスを正常化し、新陳代謝の機能を高めます。
2.基本の飲み方
八味地黄丸は、食前(食事の約30分前)、もしくは食間(食事から約2時間後の空腹時)に服用します。水またはぬるま湯、飲みやすいほうで構いません。
服用する際は、必ず用法用量を厳守しましょう。もし飲み忘れた際は、まとめて服用するのは避け、気付いた時点で1回分を飲んでください。次の服用までは、1日3回の場合は4時間以上、1日2回の場合は6時間以上空けてください。
八味地黄丸に副作用はある? 安心して服用するには
西洋薬に比べ漢方薬の副作用リスクは少ないとはいわれるものの、絶対に副作用が起きないというわけではありません。八味地黄丸には、胃の不快感や下痢、動悸やのぼせ、発疹、肝機能の異常などの副作用が起こる可能性があります。
もし、漢方薬を飲んでから異常を感じた場合はすぐに服用を中止し、なるべく早く医療機関で診察してもらいましょう。その際は、飲んだ薬の名前をすべて伝えてください。
漢方薬によるトラブルを避けるためにも、重要視すべき点があります。それは「体質」です。体質は人それぞれ違い、体質の傾向で向いている漢方薬も異なります。同じような症状でも、体質の違いにより適切な処方が変わる場合があります。
ご自身の体質を理解するためにも、専門の医師や薬剤師に相談してみましょう。あなたの体をきちんと診たうえで、体質に合った漢方薬を用意してもらえます。
ただ、病院に通うこと自体が大変という人もいますよね。そんな場合に最適なのが、オンラインで体質診断から漢方薬の購入まですべて一括で行えるあんしん漢方です。
あんしん漢方は、専門の漢方ドクターがあなたの体質を見極め、最適な漢方薬をお届けする画期的なサービスです。もちろん定期的な経過診断もあるので、体調を見ながら漢方薬を変更することもできます。気軽にお試しできるコースもおすすめです。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0173
加齢による頻尿や下半身の慢性的な症状に適している八味地黄丸
八味地黄丸は、加齢により体が弱り、元気がない人に適した漢方薬です。腎機能の低下、泌尿器の不調、下半身の冷え、慢性的な痛みなどの緩和を期待できます。
さて、次回は「のぼせの症状に『三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)』」です。ぜひご覧ください!
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