写真・文/矢崎海里
ごまは栄養価が高く、古くから親しまれてきた植物です。
白ごま、黒ごま、金ごまと色ごとに分けられるほか、いりごま、すりごま、ねりごまなど市販品も多く流通しています。
ごまの多くは中国やインドからの輸入に頼っていますが、国内でも栽培されていて、旬は9月~10月。
ごまの風味は減塩調理に大活躍します。
今回はいりごま、すりごまを使った減塩レシピご紹介します。
ごま揚げ出し豆腐
【材料】(1人分)
木綿豆腐 1/2丁
片栗粉 大さじ1
白いりごま 大さじ1/2
揚げ油 適量
★白だし 大さじ1/2
★水 大さじ2
★片栗粉 小さじ1/2
ししとう 2本
【作り方】
1.木綿豆腐は3等分にして水切りしておく。ししとうはへたを取り、爪楊枝で数か所穴をあけておく。
2.★の調味料を耐熱容器に入れてよくかき混ぜ、ラップをしないで600Wの電子レンジで30秒加熱する。一度取り出して再度かき混ぜて、同様に20秒加熱する。
3.片栗粉と白いりごまを混ぜたものを豆腐にまぶす。
4.170℃の揚げ油で返しながら全面揚げる。ししとうは素揚げする。
5.油を切り、2のあんをかけて完成。
ごまの香りが香ばしい、変わり揚げ出し豆腐です。
豆腐は返しながら揚げることで、少ない油で調理できます。
白だしのあんは電子レンジで手軽に調理できるのがポイント。
片栗粉はダマにならないよう、一度取り出してかき混ぜることで適度なとろみがつきます。
ごまには良質な脂質が多く含まれていて、白ごまを絞ったものはごま油になります。
特に必須脂肪酸であるリノール酸が豊富に含まれているのが特徴です。
必須脂肪酸とは体内で合成できずに食べ物から補わなければならない脂質で、血中コレステロールを減らす効果が期待できます。
食塩相当量:1.2g
かぼちゃのごま味噌煮
【材料】(1人分)
かぼちゃ 100g
★すりごま 大さじ1
★味噌 小さじ2/3
★だし汁 50cc
★砂糖 小さじ1/2
七味唐辛子 お好みで
【作り方】
1.かぼちゃは一口大に切る。
2.★の調味料を混ぜて1と一緒に鍋に入れ、中火にかける。沸騰したらふたをして弱火にし、10~15分煮る。
3.かぼちゃが柔らかくなったら火を止めて、お好みで七味唐辛子を振って完成。
旬のかぼちゃを使った、秋を感じるおかずです。
材料も味付けもシンプルですが、かぼちゃ本来の甘みとすりごまのコクと風味がよく合い、少ない味噌の量でもおいしく食べられます。
温かいままはもちろん、冷やして食べるのもおすすめです。
ごまは炒ったりすり鉢ですったりすることで、香りが強くなります。
また消化吸収がよくなるという利点も。
ごまには機能性成分が多く含まれていて、血圧の上昇を抑制する作用のあるゴマペプチドや、抗酸化作用のあるγ-トコフェロール、快眠サポートが期待できるセサミンなどが含まれています。
食塩相当量:0.5g
* * *
白ごまは脂質が多く、黒ゴマはアントシアニンが含まれるなど、色の違いで栄養価にも特徴があります。
金ごまは特に香りがよく、使用量が多く風味を生かしたメニューにおすすめです。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。