クルーズ船による旅が今注目されている。クルーズは豪華でゆったりとした時間を過ごす旅をイメージするが、それ以外にも多くの楽しみ方がある。それはいったいどのようなものか。今回は、実際に大型クルーズ船に乗船してきた体験をご紹介しよう。
■巨大すぎてフレームに収まらない!
この3月、ロイヤル・カリビアンが所有するアジア最大のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」に上海から乗船、横浜まで最先端のクルーズを堪能してきた。近年、世界のクルーズ市場は大型化の傾向にあり、それは動くリゾートホテルという感覚だ。そんな大型クルーズ船の旅を体験する機会がやってきた。
今回のクルーズは、上海を出港。広島〜横浜〜神戸に寄港し、再び上海まで周遊する。筆者は上海から横浜まで、5日間の旅を体験した。
クァンタム・オブ・ザ・シーズは2014年11月に就航した、ロイヤル・カリビアンの新型クルーズ船だ。総トン数16万8,666トン、乗船できる旅客定員は4,180人、乗組員数は1,500人、総勢5,680人と、他のクルーズ船と比べても飛び抜けて大きい。
しかし、本当の大きさを実感したのは、上海宝山国際クルーズターミナルへと向かうタクシーの中から、港に停泊しているクァンタム・オブ・ザ・シーズが見えたときだ。周囲のターミナルビルよりもはるかに大きい。
ターミナルに到着した時点では、すでに標準レンズを装着した一眼レフのカメラのフレームには収まりきらないほどだった。
近代的なターミナルでチェックインと出国審査、乗船口のセキュリティーチェックを受け、いよいよ乗船。そこで2度目の衝撃を受ける。吹き抜けのエレベーターホールは、まるでホテルのホールそのままなのだ。デッキは16階まである。
■「動く高級リゾートホテル」の面目躍如
クァンタム・オブ・ザ・シーズの船内を歩くと、「まるでホテルのよう」という思いはますます強くなる。設備はプール、ジャグジー、シアターや、ショッピングモール。カフェやバー、レストランも多数あり、見て歩くだけでも気持ちがわくわくする。
乗船中に利用した客室は、この船で最も数が多い海側のスーペリアバルコニー。広さは18.3㎡でバルコニー付きだ。テレビやラジオ(船内放送用)と、クローゼット、シャワールームなどが付いており、定員は2〜4人用で、ファミリーでの利用にも適している。
スーツケースに収めてきた洋服や靴はクローゼットに収納すると、自分の部屋になったという実感がわく。この部屋を寝起きしながら刺激的な5日間を過ごすと思うと期待に胸が高まる。
さあ、いよいよ出航だ!(その2に続く)
取材・文/中澤雄二
問い合わせ先/ロイヤル・カリビアン
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